世界的なロックバンドU2のリードボーカルであり、ノーベル平和賞候補にも挙がった人道主義活動家のボノが、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に直接書簡を送り、母国アイルランドに医療装備を支援してほしいとしたことが話題を集めている。
2019年12月、U2の韓国公演でソウルにやって来たボノは、大統領府の招待を受けて文大統領夫妻を直接接見し、親交を深めたことがある。
【写真】U2の楽曲についても語り合ったボノと文大統領の関係はこのときから始まった!!
U2は韓国公演で朝鮮半島の平和を祈り、文大統領はU2が歌ったオープニング曲とエンディング曲に触れて、感謝の気持ちを伝えた。
韓国大統領府のカン・ミンソク報道官は4月12日、書面ブリーフィングを通じてボノの書簡の内容を伝えた。
ボノは「現在アイルランドでは、新型コロナウイルス感染者が取り返しのつかないほど増加している。韓国が保有している洞察力と知識、何よりも使える装備を配ってくれることを丁寧に要請したい」とし、「韓国で生産されたり在庫がある装備、または診断キットがあれば、私が直接購入してアイルランドに寄贈したい」という意思を伝えた。
新型コロナウイルスによって欧州が最悪の被害を受けている中、アイルランドは4月12日、中央災難安全対策本部基準の感染患者数8089人、死者数287人を記録中だ。
アイルランドの人口が488万人に過ぎないことを考慮すれば、感染者数は全体国民の0.16%と、相当高い数値となる。
ボノは文大統領に送った書簡で、「新型コロナウイルス危機に対応する過程で、文大統領と韓国の先導的な役割に対して深い感謝を伝える」とし、「非常に重要な時期に韓国が見せた生命を救うリーダーシップに、全世界が感謝と感銘を受けながら見守っている」とした。
また、追伸を通じて「大統領はこの20年間、私が会った首脳たちの中で唯一、当面業務ではなく歌や歌詞への言及で(私との)対話を始めた方」として「絶対に忘れられない」と付け加えた。
一方、文大統領は4月10日、ボノ宛てに返信書簡を送り「医療装備購入の件については、韓国の関係当局と協議できるよう措置をとる。数多くの危機と挑戦を克服した国民の底力を土台に、アイルランドが今回の新型コロナ危機も賢く克服していくものと信じている」と激励した。
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