ソウル江南(カンナム)最大の遊興業所(キャバクラなどの風俗店)スタッフなどが新型コロナウイルスの陽性判定を受け、ソウル市内における感染拡大に懸念の声が上がっている。
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日本から韓国に帰国して感染者となった30代男性と接触した、江南居住の女性2人が感染した。
特にその1人の女性が、一晩に数百人が出入りする江南の大型風俗店でスタッフとして働いていたことが明らかとなり、防疫当局は接触者の把握に乗り出した。
ソウル市などによると、瑞草(ソチョ)区に住む37歳の男性Aさんは、3月24日に日本から帰国し、同27日に発熱、咳など最初の症状が現れた。Aさんは4月1日、陽性反応が出た。
その男性Aさんがきっかけとなり、女性BさんとCさんがコロナに感染していたことがわかった。女性2人は一緒に住んでいるルームメイト。彼女らはソウル市と江南区の疫学調査を受けた際、職業を「フリーランス」と述べた。
防疫当局は、Bさんが江南の大型風俗店のスタッフとして働いてきた事実を確認し、その風俗店を中心に接触者を把握している。Bさんは、その風俗店で3月27日夕方から翌日早朝まで働いていたことが確認された。
Bさんは、Aさんと3月26日に接触した後、3月29日から症状が現れ、自主隔離して状況を見守っていたが、4月2日に陽性反応が出た。
CさんはルームメイトBさんが感染判定を受けたため、自主隔離に入り、4月6日に陽性反応が出た。防疫当局は、Cさんの職場などの動線と接触者を調べている。
ソウル市と江南区の関係者は、CさんがAさんと接触したことで感染したとみているが、江南区の関係者によると、CさんはルームメイトBさんと接触して感染したと伝えており、内容には矛盾がある。
クラブなど風俗店で感染者が出ると、その動線を把握することが難しい。風俗店のような狭い密閉された空間が、“静かなクラスター”となりうる理由だ。
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