新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化し、発祥地とされる中国はもちろん、東南アジア、ヨーロッパ、北米の国家も脅威にさらされている。
【注目】韓国・済州が新型コロナを“バラまいた”アメリカ人留学生に訴訟を提起
特にアメリカは去る3月16日からシャットダウン(一時業務停止)に入ったが、アメリカンドリームを夢見て現地で旅行・観光業に携わる在米韓国人の生活苦と人種差別は、これまで以上に深刻な状態だ。
3月26日、アメリカ国務省は全世界の渡航情報を最上級の「渡航禁止(Do not travel)」に引き上げ、アメリカの旅行業界は苦しい時期を迎えている。
特に新型コロナが最初に発症した場所が中国・武漢であり、初期の感染者の大多数がアジア人であることから、アメリカでは現在、東洋人に対する人種差別が次々と起こっており、韓国人旅行業者も打撃を受けた。
米ラスベガスで旅行代理店を運営しているAさん(男性・45)は、「不夜城のカジノとホテル、路上をぎっしりと埋めていた車が跡形もなく消えてしまった」と話した。
そして「シャットダウンの責任を東洋人に転嫁し、いたるところでアジア人を相手にした無差別暴行も起きている。生活必需品を買いにスーパーに行くこともできない状況」と不安を訴えた。
米ロサンゼルスの旅行会社でガイドとして働いていたBさん(男性・51)は、「先週、職場から解雇通知を受けた。悔しいが、シャットダウンが継続しているだけに会社側の立場も理解する。ただ使用者側が賃金の支払いが難しいと、退職金の支払いを伸ばしており、生計が絶望的だ」とし、「アルバイトをしようとしても“ノーアジアン”を叫ぶ業種が大半で、再就職は事実上、難しいと考えている」と述べた。
エンターテインメント業界の状況も深刻だ。アメリカで活動中の韓国芸能人らも、個人SNSを通じて人種差別について訴えている状況である。
少女時代ティファニーは、インスタグラムを通じて「全世界のアジア人が人種差別に直面しているところを見ると悲しい」とし、「今のような極端な時間を通じて必ず覚えてほしいことがある。人間性と愛だ。私たちは一緒に戦っている。この世界は温かい抱擁を求めている」と伝えた。
前へ
次へ