新型コロナウイルスの影響で、韓国映画界が“非常事態”に入った。
最近、新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大したことで、劇場にも影響が出ている。新型コロナ感染の不安によって、映画館の客足が遠のいているのだ。
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映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークによると、去る2月22日の総観客数は29万2750人だった。これは先週の同じ曜日(土曜日、2月15日)の62万8308人から半減した数字だ。
1週間のなかで最も多くの観客が集まる週末に、観客数が急激していることから、非常事態ともいえる緊急状態であることがわかる。
新たに公開された映画『藁にもすがる獣たち』(原題、キム・ヨンフン監督)、『1917 命をかけた伝令』(サム・メンデス監督)、『正直な候補』(原題、チャン・ユジョン監督)なども、期待とは遠い観客動員数を記録している。
公開を控えた新作映画も非常事態だ。
多彩なジャンルの新作が封切りの準備を終えたが、新型コロナウイルスの追加被害を防ぐために、スケジュールの延期を決定した。
2月26日に公開予定だった映画『狩りの時間』(原題、ユン・ソンヒョン監督)は、封切りを延期する。『狩りの時間』は2月25日にマスコミ試写会を予定していたが、これも取り消した。
『狩りの時間』は、韓国映画として初めて第70回ベルリン国際映画祭のスペシャル・ガラコレクションに招待された作品であるため、突然の公開延期を残念がる声が広がっている。
また2月24日にメディア、一般試写会を控えていたシン・ヘソン、ペ・ジョンオク主演の映画『潔白』(原題、パク・サンヒョン監督)も、スケジュールを取り消した。
『潔白』側は、追加被害を防止するために下した決定について了承を願い、「今後のスケジュールが決まり次第、改めてご案内する。新型コロナウイルスに起因する状況が好転することを心から願っている」と伝えた。
2月26日に公開予定だったアニメ映画『Turu, the Wacky Hen』(Víctor Monigote・Eduardo Gondell監督)と、3月5日の封切りを控えていたドキュメンタリー映画『パプチョン』(原題、パク・ヘリョン監督)も公開延期を決定した。
映画振興委員会も新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために尽力する。
去る2月21日、映画振興委員会側は消毒剤5000個を確保して、全国200の映画館に緊急支援し、全国の各上映館では安全のために消毒剤の設置、自己防疫の実施、従業員のマスク着用などの措置を積極的に実施していると伝えた。
映画館やレストラン、ショッピング施設などが入った複合商業施設3社も、劇場スタッフの出勤時の体温チェックを実施するなど、積極的な対応に乗り出した。
CGVは全映画館を対象に防疫と消毒が完了しており、ロッテシネマは感染者の動線に近い1km以内の劇場に消毒を実施し、状況対応チームを運営するなどの措置をとった。メガボックスは、サンアム・ワールドカップ競技場店に熱画像カメラを設置して運営している。
韓国映画界が新型コロナウイルス対策に乗り出したなか、3月に封切りを控えた新作にまで影響が続くか、成り行きが注目されている。
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