「視聴率など、数字の面でもっと貪欲なときもある。だけど、個人的には今の結果も満足している。“このドラマが面白い”、“チャ・ダルゴンがかっこいい”など、『バガボンド』は今までやってきた作品の中でフィードバックを一番体感できる。Netflixでも配信されているところを見ると、視聴率以上の反応が感じられた」
『バガボンド』は、海外ロケやアクションシーンとハードなスケジュールが続いたが、イ・スンギは「放送がスタートすると、疲れも吹き飛んだ」と話す。
「実際に第一話をテレビで見ると、本当に苦労した甲斐があったと思った。アクションスクールでたくさん練習した成果が、そのまま込められている。皆大きなけがもなく、上手くやれてよかった」
もっとも記憶に残るアクションシーンについては、「エンディングの追撃シーンは、僕たちが進むべき道を見せてくれた。派手なアクションでありながら、甥を亡くした男の悲しみもしっかり盛り込まれていたと思う」と満足げに語った。
イ・スンギは、『バガボンド』を通じて“多くを語らない”術を学んだという。
「イ・ギョンヨンさん、ペク・ユンシクさんといった大先輩の方々を見て、さらに悟った。力を抜く演技がもっとも難しくて、もっと上手くなりたかった。そこで、意図的に驚くこともせず、昔とは違った形でやってみようと努力した。声なんかは、誰が聞いてもイ・スンギだ。僕の課題はまさにそれなのだけど、少しでも差別化しようと努力した。『バガボンド』は僕にとって、いろんな意味で贈り物のような作品」
『バガボンド』は、視聴者に疑問を残す形で物語が終わりを迎えた。
イ・スンギは「今回のエンディングは、当然シーズン2がなければならない終わり方だった。アメリカのドラマを見ると疑問符が浮かんだまま終わることが珍しくないだろう。まさにそんな感じだ」とし、「シーズン2は、視聴者の皆さんの応援と、ニーズが重要なようだ。機会があればまたお会いしたい」と期待感を高めた。(つづく)