2000年代の開始とともに、日本に沸き起こった韓流ブーム。ドラマで火が付いた人気はやがてK-POP人気へとつながり、今では10代たちも熱狂する“第3次韓流ブーム”が起きているが、気になるのはかつて人気だった“あの人”たちのその後だ。
彼ら彼女らは今、どうしているのだろうか。
シリーズでお届けする意欲企画。今回は韓流時代劇の名作『宮廷女官チャングムの誓い』に出演して日本でも一躍、人気者になったチ・ジニのその後を紹介する。
2004年にNHK総合テレビで放映された韓流時代劇ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』。宮廷に生きる女官たちが主な登場人物だが、その中で頼もしい存在感を誇ったのが正義感あふれる官使ミン・ジョンホだろう。
主人公チャングムを陰に陽に支える一方で、宮中の利権をむさぼる奸臣一味と戦い、最後はチャングムを巡って王と複雑な三角関係に立たされるミン・ジョンホ。
自分が流刑になっても、愛するチャングムが王の主治医になることを見届ける彼の優しさは、日韓の主婦たちの涙を誘った。
その大役を見事に演じきったのが俳優のチ・ジニだ。
もともとは広告代理店所属のカメラマンで、芸能界デビューも20代半ばと遅かったが、30代になったばかりの頃に出演した『チャングム』でトップスターの仲間入りを果たした。まさにシンデラレボーイで、今でも第一線で活躍中。最近はなんと戦争やテロに立ち向かう韓国大統領役を演じて大きな反響を呼んだ。
【画像】『サバイバー』韓国版で大統領になったチ・ジニ、最新グラビア公開
チ・ジニの凄いところは『チャングム』人気に溺れることなく、むしろ『チャングム』で演じたミン・ジョンホのイメージを払拭するために、さまざまなジャンルの作品にトライしていることだろう。
韓国で『チャングム』の放送が終わってすぐに『波乱万丈ミス・キムの10億作り』というロマンチックコメディに出演。
2005年にはメロドラマ『春の日』、香港映画『ウインターソング』、2006年には映画『なつかしの庭』、2009年にはドラマ『結婚できない男』と、コメディからロマンス、スリラーからはハードボイルト・サスペンスと、さまざまなジャンルの作品に出演している。
そして2010年には、『チャングム』を演出したイ・ビョンフン監督の作品『トンイ』で時代劇に復帰。今度はコミカルさや人間味のある朝鮮王朝時代の名君を演じて、時代劇の分野でも“新しい顔”を見せた。
その後も『大風水』(2012年)、『ブラッド』(2015年)、『恋人がいます』(2015年)、『最後から2番目の恋』(2016年)、『ミスティ』(2018年)など、作品のジャンルを問わず、多彩なキャラクターを熱演してきたチ・ジニ。
私生活では2004年11月に広告代理店時代からの恋人だったグラフィックデザイナーと結婚し、一児のパパであるが、女性たちからの支持は衰えない。
チャン・ドンゴンら韓流スターたちと草野球チーム“プレイボーイズ”を結成するほど交友関係も幅広く、さまざまな社会広報活動にも積極的に参加している。かつてのミン・ジョンホは、現実世界でも知的で優しく、律儀な男なのだ。
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