広がりつつあるK-POPダンス・ブームの実態【日本の中の韓流、15年目の現在地】

2019年05月05日 K-POP #韓流タイムズ
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「ここ数年は若年層、特に中学・高校生が増えて小学生のキッズダンサーたちもK-POPを踊りたいといって親と一緒にやってくる。小学生の間ではTWICEが人気だし、高校生、大学生になるとBLACKPINKが人気。

なぜ人気かというと、彼女たちのダンスは自分たちでも真似のできる、真似のしやすいちょうど良さ、というものがあると思う。

USのプロモヴィデオにもたくさんダンスは出てくるが、アジア人と欧米人では身体つきが違うし、同じ踊りでも見え方が異なる。K-POPはほどよく最先端の振り付けを吸収していて今っぽさもあり、同じアジア人として“真似したい”、“真似できる”という要素が多いことが魅力なのではないか」

同じアジア人として身近に感じられる流行の最先端がK-POPにはあるというわけだ。町田がK-POP専門ダンス・スクールを立ち上げて今年で8年。日本におけるK-POPの位置づけもだいぶ変わったという。

「例えば韓流ドラマや韓国ものものという前提があるが、今の若者たちはK-POP=韓国ではなくなってきている。

もちろん、K-POPのKはKOREAという認識はあるが、韓国という国と密接に結びついてはない。

実際、韓国という国にもさほど興味はないし、新大久保にも特には行かないけど、BTSやTWICEは好きというライトなリスナーも非常に増えている印象。彼らは一種のカルチャーとしてK-POPを捉えている。HIPHOPに国籍を定義づけないように、K-POPにも国籍がない。ロックやHIPHOPのように、K-POPもひとつのジャンルになっている」

それだけに最近は趣味としてK-POPダンスを習いに来るのではなく、将来的にはK-POPグループとして芸能界デビューすることを夢見てやって来る10代も増えているという。

そんな況を聞きつけて、韓国から問い合わせを受けたり、可能性のある若者を紹介したりすることも多い。最近は韓国の芸能事務所と協力して非公開のオーディションをすることも増えた。

「デビューを目指す子供たちの育成や発掘は昨年から力を入れ始めている。何人かは韓国の事務所の練習生となり、ソウルで生活しながらデビューを目指している。彼らの今後に関する最終判断はこちらではできないが、いつかこのスタジオから本物のK-POPアイドルを輩出できたら良いと思っている」

日本のK-POP専門ダンス・スクール出身者が韓国はもちろん、アジアや世界のステージで歌って踊る姿を想像するだけでワクワクするが、そんな若者たちの夢を壊さぬようにすることがK-POPの使命であり、日本で韓流が輝き続けるための条件だろう。今後も韓流が日本はもちろん、世界で盛り上がることを願う町田氏は語る。

「K-POPが今後も多くのファンを魅了するためにも、引き続き素晴らしい楽曲とパフォーマンスを発表し続けてほしい。ファンや多くの人々が、“私もあのダンスを踊ってみたい”と思うような憧れであり続けてほしいと思う。

あとは、韓国のアイドルは恋愛などに関して、少しオープンすぎる場合があるので(笑)、アイドルやアーティストの方が恋愛をされる場合は、ファンのことももう少し配慮してもらえたらうれしい」

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