「僕が他のメンバーたちと違うのは “パフォーマンスを繰り広げるソロアーティスト”という点だ。キーヒョン(メンバーのキーのこと。ヒョンは韓国語でお兄さん)がソロ活動を始めてライバルになったけど、トレンドの音楽を追及するキーヒョンとはジャンル的な違いがある。
また、僕は音楽的な部分に自然体の姿がにじみ出ていて、それが長所だと思っている。10代の人たちから見たら僕はもうおじさんで、年齢そのものもそうだし、彼らとの年の差はどんどん開いていく一方だ。そんな中でも周りの目を気にすることなく、自分らしく正直に行動できる」
2008年に15歳でデビューし、20代半ばという若さで芸歴12年目を迎えるベテランアイドルとなったテミンは「僕にとっては7年目ですらまだ幼く感じる」という。
「EXOもまだデビューからそんなに経ってないように感じるし、BTSのジミンから7年目を迎えたと聞いて“まだ7年なのか”と言ってしまった。EXOもBTSも本来はベテランや年長とされるグループなのだから、僕も年を取ったのだなと思った」と笑顔を見せた。
さらに「コンディションは今が一番良い。スタミナもあって、まさに人生の頂点だ。ただ、雨が降ると全身が重くて調子が出ない」と冗談交じりに続け、ここ最近自身に訪れた変化について話す。
「昔はすごく内気だったのだけど、年を取るにつれてどんどん社交的になっている。自分自身で作ってしまった壁を崩しているような感覚だ。外交的になればなるほど、それをずっとキープしたいという気持ちは強くなるし、せっかく崩した壁をまた作ってしまうのはもったいないと思う」
テミンは12年間にわたり歌手として、SHINeeとして、数多くの喜怒哀楽を経験してきた。
「僕は唯一メンバー全員と喧嘩したことがある。幼い頃はみんな睡眠時間も少なくて神経質になっていた。加えて僕は血の気が多いほうで、メンバーには迷惑をかけた。申し訳なさを感じては“ヒョン、ちょっと屋上で話そう”といって謝った。
(個人的な感情の起伏は)克服するというより、時間が解決してくれるといったほうが正しい気がする。仲間にぶつけることは手っ取り早いかもしれないけれど、結局は時間だ。人の性格は幼い頃に形成されると言われているように、僕は幸せな家庭で両親に愛されて育ったから間違いを犯しても戻ってこられるのだと思う」
紆余曲折を経て自分自身と誠実に向き合ったことが、アーティストとして、そして一人の人間としての大きな成長に繋がったことがうかがえる。そんなテミンは最後に、これからの歩みに対する期待感もあらわにした。
「いろんなことに挑戦して“これがぴったりだ”と発見をするのも大事だけど、挑戦そのものにも意味があると思う。いつも多忙な中で疲弊することもあったけれど、これからは楽しく意義深い一日を過ごして、充実した毎日を送りたい。使えるエネルギーには限界があるから、僕ができることを全力でやりたい」