映画『ミナリ』がゴールデングローブ賞「外国語映画賞部門」にノミネート。米メディアは腑に落ちない様子

2021年02月04日 映画
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アカデミー賞最有力作の映画『ミナリ』が、「ゴールデングローブ賞」の最優秀外国語映画賞部門にノミネートされた。

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ゴールデングローブ賞を主管するハリウッド外信記者協会(HFPA)は2月3日、「第78回ゴールデングローブ賞」のノミネート作品を発表。

今年の最優秀外国語映画賞部門には、映画『ミナリ』のほか、『アナザー・ラウンド』(デンマーク)、『ラ・ロローナ』(フランス・グアテマラ合作)、『ライフ・アヘッド』(イタリア)、『トゥ・オブ・アース』(米仏合作)などがノミネートされた。

ただ、この知らせを受けて『ニューヨークタイムズ』(NYT)は「HFPAがおバカのように見える」と非難している。

記事では「(『ミナリ』を手がけた)リー・アイザック・チョン監督はアメリカ人で、この映画はアメリカで撮影された。アメリカの会社が資金を支援し、アメリカンドリームを夢見る移民家族にスポットを当てているにもかかわらず」外国語映画として扱われたと指摘した。

米メディア『INSIDER』も、「ゴールデングローブ賞が、ノミネート作品のリストに作品の制作国を書いたことでより皮肉な状況になった。『ミナリ』の下には『USA』と書かれている。映画ファンたちが混乱と激怒状態にある」と伝えている。

HFPAが『ミナリ』を外国語映画として分類したのは、会話の50%以上が英語では無い場合、外国語映画として扱うという規定のためだ。『ミナリ』はセリフのほとんどが韓国語になっており、この規定を満たすことができなかった。

また、外国語映画の場合は「作品賞」へのノミネートは見込めないため、『ミナリ』が作品賞を受賞する可能性も極めて低くなった。

『ミナリ』は、1980年代に希望を求めて“見知らぬ地”アメリカに渡った韓国人家族の特別なストーリーを描いた映画。日本では3月19日に公開される予定だ。

映画『ミナリ』韓国版ポスター

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