新型コロナで停止する韓国テレビ業界…出演者からスタッフまで感染し“コロナ空白”の危機

2020年12月28日 テレビ
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新型コロナウイルスの脅威が韓国テレビ業界にまで及んでいる。

韓国に新型コロナの“第3波”が襲来したなかで、1週間(12月28日基準)の平均新規感染者数も1000人を超えた。今では日常的に感染者が発生しており、韓国テレビ業界も連日のようにダメージを受けている。

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ほんの数カ月前までは少数の感染者が単発的に発生するにとどまっていたが、現在は感染者の人数と頻度が増加傾向にある。

「自分が被害を与えるかも…」という恐怖

MBCの場合、バラエティ番組『線を越える人たち』(原題)の助演出をはじめ、『覆面歌王』(原題)の撮影に参加した外部カメラ監督、清掃労働者、『全知的お節介視点』(原題)作家、フリーランスのスタッフなどから感染者が発生。週末の番組が放送休止となるアクシデントに見舞われた。

(画像=MBC)『覆面歌王』

さらに先週末には、SBSラジオ出演者が陽性判定を受け、関連番組の濃厚接触者が自主隔離している。ラジオはテレビ番組より出演者が重なることが多く、12月28日午前にはSBSラジオだけでなく、他局のラジオ番組にも影響を及ぼし、代替進行などが行われている。

韓国放送業界は事実上、新型コロナ感染者が1人でも発生すると、現場がすぐに停止となる。濃厚接触者の検査と結果を待つために、1~2日の瞬間的な“空白”が発生するからだ。他にも歌手キム・ジュンスは、11月27日に予定されたオンラインコンサートで、オーケストラ団員の家族が陽性判定となり、同日午後になってコンサートを緊急中止した。

キム・ジュンス

出演者や制作陣を通じて“N次感染”が発生した場合、その後遺症がどこまで広がるのかを計るのが難しい状況だ。今では無症状の感染者も増え、感染経路はもちろん、感染自体を把握することが困難となった。テレビはもちろん、芸能界全体に大きな“新型コロナ空白期”が生ずる可能性があるという懸念も出ている。そして今現在、効果的な対策や代案がないのが現実だ。

何よりも最初は感染者発生自体に警戒心を持っていたが、ある瞬間から無症状感染者に対する恐怖が大きくなり、今では周りの人たちが次々と陽性判定を受け、自分も感染するのではないかという不安が高まっている。

特に出演者はもちろん、制作スタッフなど、さまざまな関係者から感染者が出ており、濃厚接触者の場合は陰性判定を受けても、2週間の自主隔離をしなければならないため、その影響が大きくならざるを得ない。

テレビ業界の関係者は、「周囲に感染者が発生しながら、誰でも新型コロナにさらされるという現実を体感しており、警戒心が高まっている。自分が感染者となり、周りに被害を与えないかと誰もが心配している。しかし今のところ、個々人が自らソーシャルディスタンスを確保するといった防疫当局のガイドラインに従うしかない」と説明した。

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