今や誰もが携帯電話を持つ時代になった。特に若者にとって一番の必需品であり、これがない生活は考えられないだろう。しかし、兵役に行けば事情が変わる。
(関連記事:入隊間近の芸能人のファン必読!これから入隊すると兵役は何日短縮になる?)
韓国軍で軍務をしている兵士たちに携帯電話を持たせると、軍の機密などを外部にもらす恐れがあるために、携帯電話の使用は兵士たちの間で禁止となっていた。
たとえば、外部に電話をしたいときは、軍の中にある公衆電話で自由時間に通話をするしかなかった。
しかし、国防省は「SNS時代にいつまでも携帯電話禁止では兵士の士気が落ちる」と悟ったようだ。一部の師団で兵士たちの携帯電話の使用を試験的に実施してみた。
その結果、さしたる問題がないということになり、2019年4月からは韓国軍のすべての部隊において携帯電話の使用が許可される。
とりあえず、3カ月間の一時運用期間を設けて全軍で携帯電話の使用状況をチェックした上で、2019年7月からは全面的に兵士の携帯電話の使用が可能となる。
ただし、使い放題というわけにはいかない。
携帯電話を使用できるのは、平日の午後6時から午後10時までと、休日の午前7時から午後10時まで。つまり、軍務が全くない時間帯に限りOKということだ。
平日の軍務は普通は午後5時に終了して、以後は夕食や自由時間になるわけで、その間に携帯電話が使える。
休日ならば、ほぼ全日にわたって携帯電話の使用が可能だ。ただ、いくら携帯電話が使用できると言っても、軍内部の情報がもれるのを防ぐためにも、撮影や録音などの機能は制限されてしまう。
もちろん、携帯電話の端末は厳重に管理される。
携帯電話を持ちこむ際には申請書と誓約書を提出し、端末の持ち主に責任を負わせる。さらには、軍事的な資料を携帯電話に保存したり、SNSを通して外部にもらした場合には厳罰に処される。
その点では使う側も慎重にならざるをえないが、まずは一定の時間内で携帯電話が使えるようになれば、兵士たちも楽しみが増えて気持ちにゆとりができるかも。これから入隊する人にとっても朗報となるだろう。
(文=康 熙奉/カン・ヒボン)
前へ
次へ