韓国版『ジョゼと虎と魚たち』、ほのかな絶品ロマンスが心に染みる…終盤にはすすり泣く声も【レビュー】

2020年12月03日 映画 #韓国映画 #リメイク
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ハン・ジミンとナム・ジュヒョクが描く『ジョゼ』は淡く、おぼろげだ。

韓国公開を12月10日に控えた映画『ジョゼ』は、2003年の日本映画『ジョゼと虎と魚たち』の韓国版リメイク。家に閉じこもっていたジョゼ(演者ハン・ジミン)と、彼女を世の中に導くヨンソク(演者ナム・ジュヒョク)の、輝く瞬間を描く。

【関連】韓国版『ジョゼと虎と魚たち』、日本でも公開予定

去る2日に行われたメディア試写会でベールを脱いだ『ジョゼ』は、感受性に富んでいた。『ブラームスが好きですか』を買いに外に出たジョゼが車椅子から倒れ、ヨンソクが彼女を助けながら2人の物語が始まる。

助けと好意を重せながら縁を深める2人は、初めて感じる気持ちに混乱したり、誤解を繰り返しながらもお互いを支える。

素朴な展開でありながら、終盤には劇場内からすすり泣く声が聞こえるほど、観客の感情を揺さぶる『ジョゼ』。大まかなあらすじは原作と同じだが、容易ではない自炊生活、就職難など、今の韓国社会の姿も自然と溶け込ませている。

(写真提供=ワーナー・ブラザース・コリア)

映画『ザ・テーブル』でセンスのある演出を手掛けたキム・ジョングァン監督は、今回も背景や小物を十分活用して『ジョゼ』ならではの雰囲気を極大化した。

さらにはジョゼに扮したハン・ジミンと、不器用だが心を尽くすヨンソク役のナム・ジュヒョクの演技も、非の打ちどころがない。すでにドラマ『まぶしくてー私たちの輝く時間ー』で共演している2人は、『ジョゼ』を通じてさらに深まった愛情を表現し、切ないロマンスを描き上げた。

そんな『ジョゼ』は中国、日本、台湾、香港、シンガポールなどアジア諸国に加え、アメリカ、カナダなど世界12カ国に配給が決定。快調なスタートを知らせた。

ハン・ジミン、ナム・ジュヒョクの熱演と繊細な演出が光る『ジョゼ』は、12月10日に韓国公開。

(写真提供=ワーナー・ブラザース・コリア)映画『ジョゼ』

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