TWICEやNiziU(ニジュー)の生みの親として知られるJ.Y. Parkこと、パク・ジニョンが代表を務めるJYPエンターテインメントは、もともと「アーティストの人間性」を優先する韓国芸能事務所として知られている。
振り返れば2015年、オーディション番組『SIXTEEN』に出演したパク・ジニョンが自社の練習生たちに「言葉に気をつけ、スタッフへの感謝の気持ちを忘れずに」と指導し、JYPエンタの人材育成の哲学をうかがわせたりもした。
そんなJYPエンタでは、デビュー前の練習生に徹底的な教育を行っているという。それも人間性に関する教育だけでなく、性教育まで行うというのだから驚きだ。
10月28日に放送されたMBCバラエティ番組『ラジオスター』に出演したTWICEのメンバーは、練習生時代を振り返ったトークでJYPエンタの性教育について明かし、話題となった。
リーダーのジヒョは9歳でJYPエンタに入社後、10年間を練習生として過ごしてきた。ジヒョは当時、ついていけなかった授業として性教育を挙げ、「必要なことだとは思うが、会社で時間を捻出して授業していることはどうなんだろうと思っていた」と話した。
講師を務めたのはク・ソンエ氏で、韓国における性教育のスペシャリストだ。メンバーは、性教育の優等生はナヨンだったと明かし、スタジオの笑いを誘ったりもした。ナヨンは「ク・ソンエ先生が講義するときは女性の練習生だけが参加したが、その後は男女練習生が一緒に授業に参加した。とてもおもしろかった」と語っていた。
またTWICEメンバーはJYPエンタで性教育だけでなく、個人情報保護などを踏まえたITに関する教育も受けたと紹介し、MCたちを感心させていた。JYPエンタの徹底した教育の一端が伝わってくるエピソードだった。
9年間にわたりJYPエンターテインメントに所属した女優ペ・スジも、過去にテレビ番組で「JYPは教育をしっかりする」とし、「歌やダンスはもちろん、性教育までする」と明かしたことがある。また「先生が直接会社に訪れる。練習生たちはみんな集まって授業を聞く」と話し、性教育だけでなく「みんなでボランティア活動もする」と、人間性まで育もうとするJYPエンタの教育の長所を伝えた。
なぜJYPエンタは、それほどまでに教育を徹底するのだろうか。パク・ジニョンはその理由をこう語っている。
「歌手としての人気が落ち、他の職業を探している人を見ると、とても心が痛い。俳優は主演が駄目になっても端役に行くことができるが、歌手はステージから降りたら終わりだ。歌手を辞めてもしっかりと生きる方法を教えたい」
JYPエンタの哲学と教育によって、実際に同事務所所属のアーティストはスキャンダルが少ない。徹底した教育によって育まれたたしかな人間性が、TWICEやNiziUのポジティブなイメージの土台になっているのかもしれない。
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