イ・ジュンギが語る“未来の自分”とは? 「僕のことを初めて知ったという感想が…」【インタビュー】

2020年10月19日 話題
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「“こんな俳優がいたということを今わかって申し訳ない”、というコメントも貰いました」

【写真】イ・ジュンギ、「可愛すぎるアラフォー」と話題の近況

俳優イ・ジュンギの印象は、人によってまったく異なるという。

2005年に公開された映画『王の男』では女形のコンギルを演じ、2018年にはドラマ『無法弁護士~最高のパートナー~』を通じて異例だらけの弁護士に扮するなど、多彩な役柄で魅力を更新し続けるイ・ジュンギ。最近最終回を迎えたドラマ『悪の花』では、自らを偽りながら生きていくド・ヒョンスを演じ、再び新たな姿で強烈な印象を残した。

ド・ヒョンスは金属工芸家であり、チャ・ジウォン(演者ムン・チェウォン)の夫であり、父であり、殺人を犯した疑惑のある人物。イ・ジュンギはそんなド・ヒョンスの複雑な感情を繊細に描き出し、自分だけのキャラクターを完成させた。

イ・ジュンギは今回の配役について、「最初にシナリオを読んだとき、この作品は今の自分にできるものではないと思った」と語っている。

「(ド・ヒョンスは)娘を愛する父であり、妻だけを愛する夫、そしてそのすべての裏側に悲しく残酷な過去を隠した男。そんな役を演じるのは、果たして今のイ・ジュンギが適切だろうか、と自分に何度も問いかけた。出演を決める直前まで、“視聴者を説得できるだろうか”、“俳優イ・ジュンギとしての既存のイメージが強く出てしまい、全体のバランスを崩すことにならないだろうか”、とたくさん悩んだ」

しかし、そんな懸念はいつの間にか払拭されていたという。

(写真提供=ナム・アクターズ)

「ずっと台本を読みながら、頭の中で絵を描いてみた。そうしているうちに、ふと“このすべてが今の僕に訪れた運命のような作業ではないか”と思うようになって、この作品を役者人生の転換点にしてみたいというきもちが生まれた。描かれない未来に対する耐え難い好奇心、そして想像力が良い刺激剤になった」

それだけに、作品を終えた後の感慨深さもひとしおだったという。

「終わった後は、とくに複雑な感情だった。完走したという安堵感、序盤に感じた重みを“物語の完結”という形で無事に昇華させたという達成感、そして、現場で苦楽を共にしながら駆け抜けたすべての人々を見送ったという寂しさ。すべてのものに対する懐かしさを改めて感じた。

「ムン・チェウォンさんとは以前から…」

『悪の花』は、僕にとって良い滋養分となり、人間としてのイ・ジュンギをより堅固で豊かなものにしてくれた」

イ・ジュンギとムン・チェウォンが共演を果たしたのは、2017年に放送されたドラマ『クリミナル・マインド:KOREA』以来のことだ。夫婦役として再会を果たし、サスペンス・メロドラマという新たなジャンルをやり遂げた。

イ・ジュンギはムン・チェウォンの魅力について、こう話している。

「ムン・チェウォンさんの持つメロの力は格別だ。本当に愛らしく、そして切なく、さらには悲しく哀れな部分も描き出す。相手役との相乗効果も期待される演技で、一人の役者として以前からチェウォンさんとメロドラマをやってみたいと思っていた。

現場での俳優ムン・チェウォンは、繊細で集中力が相当高い。そして、感情の解釈については納得がいくまで悩む俳優だ。チャ・ジウォンがいたからこそ、ド・ヒョンスの感情もさらに切実に感じることができた。本当に苦労も多かっただろうから、今度美味しいものを奢ってあげて気力を回復させてあげないと(笑)」

(写真提供=ナム・アクターズ)

『悪の花』でイ・ジュンギのことを初めて知った視聴者からは、「こんな俳優がいたことに今気づいてすみません」というコメントも寄せられたという。

これに対しては「そんな反応もとても幸せだ」とし、今後の抱負についても触れた。

「本当にあいつは根気強い、誠実だ、良いエネルギーがある、イ・ジュンギの作品を通じて多くのことを得られる、いい俳優だ。…こんな姿で人々の心の中に残れたらいい。歳をとっても、演技歴が長くても、ずっと活躍が気になる俳優で居続けたい。これからも誠実に俳優生活を続けていきたい」

演技へのまっすぐな情熱と、温かい人柄を感じさせるイ・ジュンギ。その姿は間違いなく、彼の語った理想そのものだった。

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