Netflixで好評配信中の韓国ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』で、ヒロインを演じたパク・ミニョンへの関心が熱い。
パク・ミニョンは劇中で、パク・ソジュン演じるエリート副会長イ・ヨンジュンの傍で9年間秘書を務めたキム・ミソを熱演。韓国のリアルタイム放送当時には、視聴者から「パク・ミニョンが人生キャラクター(人生で最も記憶に残るキャラクターを意味する造語)に出会った」と高く評価された。
そんなパク・ミニョンと共にドラマを盛り上げた共演者も魅力的だ。
エリート副会長を演じたパク・ソジュンはもともと「ラブコメ職人」と呼ばれるほどドラマ界で存在感を発揮していたし、社内人気ナンバー1のイケメン社員コ・グィナムを演じた2PMのチャンソンはスマートな優しさとコミカルな一面を見事に表現した。
さらにいえば、チャンソンはパク・ミニョンと共にドラマ『思いっきりハイキック!』(2006年)でデビューした“同期俳優”でもある。2人はその後、『七日の王妃』(2017年)でも共演を遂げており、『キム秘書はいったい、なぜ?』はそういった点でもパク・ミニョンにとって意義深い作品だった。
チャンソンとの縁について、パク・ミニョンはこう話している。
「チャンソンは、いつも変わらない。会うたびに“やっぱりチャンソンだ”と思うけど、演技は本当にうまくなった。『七日の王妃』で再会したときは、イタリアの青年のようなビジュアルなので雰囲気には合わなかったかもしれないけれど、上手だった。俳優としてデビューした時期も一緒で、彼が高校生のときから知っているので、成長する姿に胸がいっぱいになった」
一方で、劇中で恋人となるパク・ソジュンとの共演については浮かない表情を見せることも。韓国では『キム秘書はいったい、なぜ?』の放送後、2人の間に熱愛説が浮上したからだ。
パク・ミニョンは当時、「熱愛説のせいでドラマの真価が埋もれたのではないかと思うと、気が重い」とし、「もし私がそういう噂の材料を提供するような行動をしてしまったのであれば、それは私のミスかもしれないと思った。皆がはっきり“違う”と言ってくれたとしても、ドラマに影響を及ぼした点で申し訳ない」と、責任を感じていることを吐露した。
パク・ミニョンのこのような釈明を、世間は「プロ意識が高い」と評価した。しかし、絶えず浮上する熱愛説によって、今でもパク・ソジュンに対する気持ちを表現するときは慎重になるという。
それでもパク・ミニョンは、『キム秘書はいったい、なぜ?』でパク・ソジュンが見せた圧巻の演技について振り返った。
「皆が知っているように、(パク・ソジュンは)ラブコメ界の王様だ。難しいセリフが多くて“どう演じるんだろう”と気になっていたけれど、実際にはくどいセリフもさらっと言ってしまう。人をときめかせるポイントをよくわかっている、とても頭のいい俳優だと思った」
さらにパク・ミニョンは、「(パク・ソジュンが)あっさりと演じてくれたので、他の俳優とのハーモニーも良かった。一方では一人の女性に夢中になる愚かさも上手く表現してくれたので、呼吸も合わせやすかった」と付け加え、絶妙なカップル演技の秘訣を明らかにした。
『キム秘書はいったい、なぜ?』が人々に愛された理由は、キャストの演技だけではないという。パク・ミニョンは、演出を手掛けたパク・ジュンファ監督についてこう話している。
「ある日編集室に行くと、パク・ジュンファ監督の写真がいたるところに貼られていた。いずれも監督の愛嬌たっぷりな写真で、彼がどれほどスタッフたちに愛されているのかがわかった。あれほど好かれている監督は初めて見た。
それだけでなく、監督には天才性がある。ラブコメの作品でどの部分を生かさなければならないのかをとてもよく理解していて、俳優たちの長所をすべて出し尽くすような、指揮者としての能力がすごかった」
俳優に対する気遣いも格別なものだったという。
「主演、助演を問わず一つひとつの意見に耳を傾けてくれて、新人スタッフも含め全員の名前を呼んでくれるので、人間味を感じた。尊敬される理由がわかる。自分が演技をしながらまったくストレスを感じなかったのは、キャラクターに対して迷うことがなかったからだ。まさにそれは監督のおかげで、感情の流れが乱れないように支えてくれた」
実際に、『キム秘書はいったい、なぜ?』は王道ラブコメでありながら、ドラマ界の新たな挑戦も感じることができる。豪華キャストだけでなく、監督の演出力も作品のヒットに大きく貢献していたわけだ。
説得力のある演技で見る者を圧倒しただけでなく、共演者やスタッフへの称賛を惜しまなかったパク・ミニョン。そのプロフェッショナルな一面は、今後の活躍に対する期待感を一層高めた。
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