俳優ユ・アイン、ユ・ジェミョンが、映画『音もなく』(原題)で新境地を開いた。
去る10月8日のメディア試写会でベールを脱いだ同作は、拉致した子供を預けて死んでしまった依頼人によって、いきなり誘拐犯になってしまった2人の男の危うい物語を描く。
劇中、テイン役を務めるユ・アインは、体重を15kg増量したことで見た目から変化を起こした。そして深い眼差しと表情でセリフの無いキャラクターを表現し、存在感を放つ。
チャンボク役を務めるユ・ジェミョンの熱演と、誘拐された女の子チョヒ役のムン・スンアの神秘的な雰囲気も、映画の深みを増した。
ストーリーが展開されるたびに観客の集中度は高まる。口達者な人は誰一人いないにもかかわらず、その余白からはかなりの余韻が残る映画だ。
絶対的善人とは言えない子役の役割や、「人のモノを欲すれば火坑に落ちる」という最後のセリフは、「我々は音もなくモンスターになっていく」という監督のメッセージを如実に伝えている。予想を覆す展開とアイロニーの連続が作り出す結果が、新たな“問題作”の誕生を予感させた。
ユ・アイン、ユ・ジェミョンが限界突破の新境地を開く『音もなく』は、韓国で10月15日に公開予定。
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