BTS（防弾少年団）が所属するBig Hitエンターテインメント（以下、Big Hit）が、新型コロナウイルス感染症の拡大にもかかわらず史上最高レベルの実績を収めた。
2020年上半期には、売上2940億ウォン（約264億8000万円）、営業利益497億ウォン（約44億7700万円／外部監査前の暫定実績）を記録。売上は前年同期比べ46.9％、営業利益は27.1％増加した。
Big Hitは8月13日、YouTubeチャンネルで公開した「2020年下半期 共同体と共にするBig Hit会社説明会」を通じて暫定実績や事業成果、今後の計画を発表し、時代の変化と環境の中で成長し続けていることを強調した。
パン・シヒョクBig Hit代表は、「コロナ19の影響でBTSのワールドツアーの日程を全面修正するなど、上半期には困難が多かったが、アルバムと音源、オンライン公演などさまざまな分野で収益を出した」と説明し、「コンテンツとファンが最優先というBig Hitの哲学と価値がすべての意思決定の中心にある」と力説。プラットフォームを中心にレーベル、ビジネス、ファン層をつなげるBig Hitの生態系に言及した。
Big Hitは去る5月、PLEDISエンターテインメントの合流でより大きな「Big Hit Labels」を構築した。マルチレーベルシステムの拡大でアーティストのラインナップが豊富になり、良質なコンテンツが愛されている。
BTSはもちろん、TOMORROW X TOGETHER、SEVENTEEN、NU’EST、GFRIENDなどBig Hit Labelsのアーティストたちは、昨年のGaonアルバムチャート100位内の売上のうち40％を占める良い成果を出した。
特に今年は、BTSの『MAP OF THE SOUL：7』（426万枚）とSEVENTEENの『Heng:garæ』（120万枚）のわずか2枚だけで上位10位のアルバム売上のうち53％を占めた。
BTSの場合は、最近発表したアルバム7枚がすべて100万枚以上の売上を記録、グローバルアーティストに成長している。そして来る8月21日のシングル発売に続き、下半期にはニューアルバムの発売を控えている。
また、TOMORROW X TOGETHERも年内のカムバックを、Mnetのオーディション番組『I-LAND』の優勝組と、SOURCE MUSICと共に準備中のガールズグループは来年のデビューを予告した。
ビジネス面では、オフラインで活動の代わりにIP（知的財産）事業拡張をベースにした「間接参加型」の事業が成長した。
ユン・ソクジュンGlobal CEOは、IP事業の拡大とコンテンツブランド戦略のおかげで安定した収益を創出し、ファンに新たな体験を提供することができたと説明した。
「間接参加型」の事業は、アーティストが創作活動に専念する環境を作るためBig Hitが以前より築き上げてきた事業構造で、2017年から2019年の間の収入の割合が22.3％から45.4％と倍以上に増加した。
Big Hitは、アーティストや音楽など“源泉IP”を、キャラクター、世界観などの2次IPに拡大し、それをもとに付加ビジネスモデルを作り上げた。
最近ローンチしたBTSのキャラクター「TinyTAN」と、歌詞を絵で表現したイラスト書籍『GRAPHIC LYRICS』など、Big Hitの独自の事業と他ブランドとのライセンスによる成果も発表した。
ファンが生み出す「Big Hitの生態系」は、Big Hit独自のプラットフォーム「Weverse」を中心に進化している。
ソ・ウソクBNX代表は「Weverseは、レーベルとビジネス、グローバルファンを結ぶBig Hit生態系の中心」とし、アーティストと音楽を理解するBig Hitと共にファンにカスタマイズサービスを提供する「ファンダム文化の結晶」」と表現した。
Weverseは、単にいくつかのサービスとファンの活動が加わるところではなく、「集約×持続×拡張」という掛け算のシナジーが創出される空間という説明だ。
事業構造として始動したBig Hitの生態系の事例として、6月に開催されたBTSのオンライン公演「BANG BANG CON The Live」を紹介している。
同公演は、全107地域から同時アクセス数75万6000人を記録し、「最多視聴者ライブストリーミング音楽コンサート」としてギネス世界記録に上がった。
一方、10月にオンライン・オフラインで行われるBTSのコンサート「BTS MAP OF THE SOUL ON：E」の開催も知らせた。
パン・シヒョク代表は「アンタクト時代には、何よりも真心が重要だ。Big Hitはより良いコンテンツでファンに癒しと感動を与えられるよう、真心を込めた「コネクト」（Connect）に集中し、レーベルと事業の両方で進化した答えを見つけていく」と締めくくった。
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