2018年の下半期ほどスター俳優の不在を実感した時期はなかった。
それも仕方がない。チャン・グンソク、イ・ミンホ、キム・スヒョン、チ・チャンウク、2PMのテギョンなど、堂々と主役をまかせられる俳優たちがみんな兵役に入っていて、彼らの姿をドラマの中で見ることはできなかった。
そんな状況の中で、キラリと光る存在感を示している若手俳優もいる。その筆頭がパク・ボゴムだ。
彼に対する周囲の評価はすこぶる高い。物腰が柔らかくて、常に謙虚だ。
まるで名門家の御曹司のごとく育ちがいいように見えるのだが、実際の彼は厳しい境遇の中で成長している。
小学生のときに母親が亡くなり、中学生のときは父親が多額の借金を抱えてパク・ボゴム自身も連帯保証人にならざるをえなかった。それだけではない。俳優活動を始めたあとも、負債のために自己破産に陥っている。
それでも、パク・ボゴムは卑屈にならず、前向きな人生観を身につけた。特に、試練のなかでも強い精神力を持ち、ひたすら演技力を磨いた。
それが『雲が描いた月明り』の大ヒットにつながり、今度は『ボーイフレンド』でソン・ヘギョとの共演が実現した。
ケーブルチャンネルのtvNで毎週水曜日と木曜日に放送されている『ボーイフレンド』は、12月20日の放送で第8話までが終わった。
平均視聴率は10%近くもあり、有料チャンネルとして非常に高い数字を記録している。
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このドラマでパク・ボゴムが演じるのは、純粋な心を持った青年キム・ジニョク。政治家の娘として不自由な生活を強いられてきたチャ・スヒョン(ソン・ヘギョ)とキューバで偶然出会い、かけがえのない時間を過ごす。そして、舞台は韓国に移り、2人は再会して愛を育んでいく。
そんなストーリーの中で見せるパク・ボゴムの自然体の演技が好評だ。
彼の存在は、兵役で俳優活動を中断している多くのスターたちの空白を埋めるだけでなく、韓流の新しいウェーブを感じさせるほどに頼もしい。
(文=康 熙奉/カン・ヒボン)
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