韓国の大法院(最高裁)が、BTS(防弾少年団)の無許可の写真集を作った制作会社の違法性を認めた。BTSの名声と信用、顧客吸引力は、BTSおよび所属事務所Big Hitエンターテインメント(以下、Big Hit)にあるとした。
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これにより、今まで膨大なファン層をターゲットにしてきた“偽写真集”や“偽グッズ”に対し、各所属事務所が対応できる根拠が設けられた。
2018年、Big Hitは無断で写真集を制作・販売する業者に対して訴訟を起こした。 2018年の1審、2019年の2審、2020年の3月に最高裁まで行われ、最高裁はBig HitがBTSの権利を守るために提起した主張を受け入れた。
最高裁は、所属事務所がアーティストを選抜してグループを結成、トレーニングを通じて芸能活動を企画し、さまざまなコンテンツを制作・流通させるなどの一連の過程で多額の投資と努力をしてきたという点で、アーティストと関連して蓄積された名声、信用、顧客吸引力などを所属事務所の成果として評価し、所属事務所の投資や努力の結果に対する直接的な保護を認めた。
また、今回の結果を「不正競争防止法及び営業秘密の保護に関する法律第2条第1号(カ)目の成果物盗用不正競争行為の該当可否」に関する主要判決として最高裁のホームページに公開した。
今回の判決により、芸能事務所は無許可の写真集やグッズを制作する業者を相手に積極的な対応が取れるようになった。
Big Hitは「最高裁の今回の判決でアーティストの知的財産権を保護するための法的根拠が設けられたので、今回の判決をもとに今後の違法的な権利侵害行為に対して断固たる法的措置を進めていく予定」としている。
さらに「知的財産権の侵害の余地がある事案について早めに明確に告知し、アーティストの権利を保護し、被害者が発生しないよう努力する計画だ」と付け加えた。
Big Hitは4月にもBTSの無許可の写真集を作ったほかの業者を相手に追加訴訟を起こし、アーティストの権利保護に積極的に取り組んでいる。
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