韓国KBSのドラマ作品が、昨年放送された『椿の花咲く頃』以降、視聴率をなかなか獲得できない様子だ。
KBSは昨年、ドラマ部門でプライドを守った。
最高視聴率22.7%(ニールセンコリア全国基準)を達成したドラマ『がんばれ!プンサン』で勢いを付け始め、『世界で一番可愛い私の娘』で35.9%を獲得し、『椿の花咲く頃』が最高視聴率23.8%で平日放送のミニシリーズ(全16話前後のドラマのこと)最高記録まで塗り替えた。
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やや視聴率が惜しかった作品もあったが、『ドクタープリズナー』『ただひとつの愛』『朝鮮ロコ ノクドゥ伝』などは平均10%を上回っている。
しかし、その後はこれといったヒット作を出せず、『椿の花咲く頃』後に放送された『99億の女』『愛と笑いの大林洞(テリムドン)-ビッグ・フォレスト-』が視聴率低迷を続けた。
現在の状況も厳しい。
放送中のドラマ『おかえり』(原題)は平日ミニシリーズの中で初めて視聴率0%台を記録する不名誉を被った。放送終了まで1週間しか残っていないため、逆転を期待することも難しい。
世間の関心が今後の作品に向くなか、KBSは4月20日から放送中の『Born Again』で5カ月ぶりに月・火曜ドラマ枠を復活させ、注目を集めている。
『Born Again』は俳優チャン・ギヨン、チン・セヨン、イ・スヒョクというホットな青春スターたちと「復活」という風変わりな転生ミステリーロマンス。ドラマの序盤で1980年代中の人物が死を迎え、衝撃を与えたなか、現世で復活した3人の絡まった糸がどのように解けるか、今後の展開を見届ける必要がありそうだ。
来る5月には、新ドラマ『魂修理工』(原題)で確実に名声を取り戻すという覚悟だ。キャスティングからその意気込みが感じられる。
『魂修理工』は、2011年に『ブレイン 愛と野望』を成功へと導いた俳優シン・ハギュンとユ・ヒョンギ監督が9年ぶりにタッグを組む作品だ。韓国医療ドラマ史上初の精神科医の話で、現代人が抱く様々な傷や痛みを垣間見、温かい慰めのメッセージを伝える予定という。
『ブレイン 愛と野望』で同年のKBS演技大賞大賞を受賞したシン・ハギュンが、医療ドラマで再びシンドロームを起こせるか、注目が集まる。
ドラマ部門の苦戦が続くなか、KBSの新作ドラマにはいつにも増してプレッシャーがかかっている。
制作陣は娯楽的な楽しみを超え、共感できるストーリーを通じて、視聴率を再び取り戻す覚悟だ。
ドラマ関係者はこう言う。
「KBSドラマは視聴者のニーズを把握するため、さまざまな試みをしている。『魂修理工』を通じて現代を生きていく人々にどんな共感のメッセージを伝えられるのか、見守ってほしい」
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