韓国にはネット上の書き込みで人を死に追い込む「指殺人」という言葉まで存在するほどだ。芸能人のプライベートが興味本位のゴシップとなり、個人情報が漏洩するのも日常茶飯事となっている。
このような現状を改善するため、NAVERはコメント欄の閉鎖とともに、人物検索の関連キーワードサービスも全面的に廃止することを決めた。
「事実確認されない噂や、人権侵害の恐れがあるキーワードが露出されるケースが発生している。人権を尊重し、プライバシー侵害の被害を最小化するためにサービス終了に至った」というのがその理由だ。
K-POPガールズグループ少女時代のスヨンは、このニュースを受けてインスタグラムに「素敵な波のように生きて、防波堤になってくれた子」と、故ソルリを改めて追悼した。
国会ではネットの準実名制を導入する通称「ソルリ法」が発議され、大手ポータルサイトがコメント欄を閉鎖するなど、故ソルリは死してなお、芸能界に善良な影響力を与えている。
ちなみにNAVERは、芸能記事のコメント欄閉鎖とともに、来る4月15日に行われる第21代総選挙期間中には「急上昇ワード」サービスも中断するという。
2019年8月、日本でも連日話題を集めたチョ・グク元法務部長官の任命をめぐって、急上昇ワードの人為的操作が行われた悪例を繰り返さないためだろう。
韓国有数のIT企業による新たな取り組みがネット上の自浄作用を働かせるか、注目したい。
(文=慎 武宏)