トロント・ブルージェイズのリュ・ヒョンジン(32)が、春季キャンプ開始からチームにポジティブな影響をもたらしている。
【動画】元巨人・山口俊とキャッチボールするリュ・ヒョンジン、新たな“MLB日韓コンビ”
ブルージェイズのゼネラルマネージャー(GM)と監督も、すっかりリュ・ヒョンジンを気に入っているようだ。
「開幕戦の先発にリュ・ヒョンジン以外の投手を考えることは難しい」と話すロス・アトキンソンGMは、「彼はチームに大きな影響をもたらすだろう」とリュ・ヒョンジンに絶大な信頼を置いている。
チャーリー・モントーヨ監督も「リュ・ヒョンジンはメジャーリーグ最高の投手の1人。我々はエースを得た。リュ・ヒョンジンが登板した試合では必ず勝利できるだろう」と彼を褒めたたえた。
リュ・ヒョンジンは若手選手にも良い影響を及ぼしている。
ブルージェイズの主力内野手であるウラジーミル・ゲレロJr.、ボ・ビシェット、キャバン・ビジオの3人は、打者をゴロで討ち取るリュ・ヒョンジンにとって、守備面での貢献が不可欠な選手たちだ。
昨シーズンは経験不足で守備面で不安定な姿を見せた彼らだが、リュ・ヒョンジンが合流してからは守備の自信に満ち溢れているようだ。3人は口をそろえて「リュ・ヒョンジンを助ける準備はできている」と宣言している。
リュ・ヒョンジンとバッテリーを組む捕手陣も、彼の腕前に親指を立てている。
リュ・ヒョンジンはブルージェイズで行った初のブルペン投球でリース・マグワイアと息を合わせ、2回目にはダニー・ジャンセンと連携の取れた投球を見せた。
マグワイアは「リュ・ヒョンジンは完ぺきな制球で僕を安心させた。プロとしてパーフェクトな姿を見せてくれた」と絶賛。ジャンセンも「リュ・ヒョンジンの直球の制球力は素晴らしい。カットファストボールやブレーキングボール、またホームプレート両端を突く正確なボールなど、優れた投球だった」と感嘆の声を上げた。
チーム有望株の投手は、早くもリュ・ヒョンジンを先生のように慕っている。
2回目のブルペン投球を終えた後、トレント・ソーントンやライアン・ボルッキーなど先発争いを繰り広げる投手たちが、リュ・ヒョンジンに近づきカットファストボールの握り方を聞く場面もあった。
ロサンゼルス・ドジャース時代には、リック・ハニカット投手コーチやクレイトン・カーショウなどから多くのアドバイスを受けたリュ・ヒョンジン。新天地トロントでは、後輩に自身のノウハウを惜しみなく伝える役割を果たしている。
同じ1987年生まれであり、初めてメジャーに挑戦する元巨人・山口俊に対しても、リュ・ヒョンジンは多くのサポートを施している。
リュ・ヒョンジン本人は否定しているが、彼はすでにブルージェイズで“人気者”のようだ。
前へ
次へ