メジャーリーグで8年目のシーズンを迎えるトロント・ブルージェイズのリュ・ヒョンジン(32)が、チームメイトである元巨人の山口俊(32)のメジャー適応を積極的にサポートしている。
【動画】山口俊とキャッチボールするリュ・ヒョンジン、新たな“MLB日韓コンビ”
ともに1987年生まれの2人は、2020シーズンからブルージェイズで同じ釜の飯を食べる。だが、チーム内の立場には天と地の差があるだろう。
4年8000万ドルで加入したリュ・ヒョンジンには先発1番手のエースの座が期待されている。一方の山口は今回がメジャー初挑戦であり、先発5番手争いを繰り広げている。
チーム内の立場は違うが、リュ・ヒョンジンは自ら進んで山口のメジャー適応にアドバイスを送っている。リュ・ヒョンジンは「練習場へと移動中のバスの車内で、一緒に後ろの席に座り話を交わした」と、山口へアドバイスした経緯をこう語った。
「山口はアメリカが初めてだ。日本や韓国問わず、初めてここに来る選手はオープン戦の開幕戦から投球数を多くこなしてしまう傾向がある。山口が100球程度(投げる)と話していたので“ここでそんなことをしたら大変なことになる”と伝えた」
春季キャンプ3日目の2月16日(日本時間)、リュ・ヒョンジンは山口とキャッチボールを行った。2人が一緒にトレーニングをする姿に、現場に集まった日韓の取材陣の関心も集中した。
キャッチボールは近い距離から徐々に距離を離していき、再び距離を近づけるときはお互いに球種を変えて投げ合った。このとき、やや緊張した様子の山口が望んだ方向にボールを投げられず、リュ・ヒョンジンに「Sorry」と詫びる場面もあった。
キャッチボールを終えた2人は、通訳を介してしばらく話を交わした。山口が何かを質問し、それにリュ・ヒョンジンが答えるときもあった。どんな話がされたかは確認できなかったが、和気あいあいとした雰囲気であることは間違いなかった。
リュ・ヒョンジンと山口は、会話の間に大声で笑うシーンもあった。さらには、リュ・ヒョンジンが山口にグリップについて話す姿も見られた。その後、トレーニングの組が分かれた2人はそれぞれ残りの練習を消化した。
リュ・ヒョンジンは「僕が始めてメジャーに来たときを思い出し、山口をサポートしたい」と、スムーズな適応のために手伝うことを明かした。メジャーの地で生まれた“日韓コンビ”の活躍が楽しみだ。
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