飲酒運転で摘発の韓国プロ野球22歳に球団が前例と異なる処罰下す…その理由とは?

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去る1月29日、韓国プロ野球KBOリーグのサムスン・ライオンズはチェ・チュンヨン(22)が飲酒運転で摘発されたことを発表した。

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サムスンは伝統的に、飲酒運転など社会的に物議を醸した選手に重い懲戒を下す球団だ。

2011年、大卒の新人で加入したキム・ジュンヒが飲酒運転で交通事故を起こした際、球団は任意脱退措置をとった。

2014年には飲酒運転事故を起こしたチョン・ヒョンシクも任意脱退選手としてユニホームを脱ぎ、2019年にはサムスン一筋でプレーしたパク・ハンイが飲酒運転で接触事故を起こし、その責任を取る形で現役を引退した。

過去の事例に次いで起こった、今回のチェ・チュンヨンの飲酒運転摘発。KBOの懲罰委員会が50試合の出場停止と300万ウォン(日本円=約30万円)の罰金を課した一方で、サムスンの処罰にも注目が集まった。

チェ・チュンヨン

サムスンが下した処罰は…

サムスンはチェ・チュンヨンに、100試合の出場停止と600万ウォン(約60万円)の罰金を、懲罰委員会の懲戒に加えて課した。

結果、チェ・チュンヨンは合計150試合の出場停止となり、シーズン前にして2020年シーズンを終えることになった。

サムスンは、過去の事例とチェ・チュンヨンの件は異なると判断したのだ。

2014年のチョン・ヒョンシクは、2軍所属時に泥酔状態で運転しビルに激突したにもかかわらず、1軍昇格後も試合に出場していた。彼は自身の飲酒運転事故を1カ月間隠ぺいし、球団からの聞き込みもありながら申告しなかった。

チョン・ヒョンシク

結果、サムスンは加重処罰として彼の任意脱退を決めた。契約最終年に起こした飲酒運転で自らの名誉を失墜させ、引退を決めたパク・ハンイの事例とも状況は異なる。

サムスンはチェ・チュンヨンについて、「今回の状況を過去の任意脱退と比較するのは難しく、同様の懲戒を下すことはできなかった。しかし飲酒運転は再発されてはならないため、重い懲戒を下した」と明かした。

150試合の出場停止は、1年間の任意脱退を超える重い懲戒だ。

どのような懲戒が下されていたにせよ、チェ・チュンヨン本人は飲酒運転で多くのものを失った。たったアルコール2杯による代償は大きい。

パク・ハンイ

プロ選手からすれば、1年が持つ価値は計り知れないだろう。それも、若い選手であればなおさらだ。すべてのプロ選手が目指すFA(フリーエージェント)資格獲得の期間も遅れ、罰金による経済的な打撃もある。

しかし、何よりも大きな代価は“飲酒運転者”というレッテルが付いて回ることだ。飲酒運転は他人の命まで奪いかねない重大な犯罪である。

誰にでも失敗はある。その失敗を教訓に、今後どう変わっていくかがチェ・チュンヨンには求められる。

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