今やウィンタースポーツの花形種目となったフィギュアスケート。
ただ、フィギュアはお金のかかる競技というイメージが強く、選手たちが抱える経済的な負担は大きい。
例えば韓国の場合、 “キム・ヨナの再来”と期待されるユ・ヨンの母親は、かつて受けた韓国メディアの取材でこんなことを言っている。
「1カ月にかかるお金は平均して500万ウォン(約50万円)程度。最低でもこのぐらいはかかります」
韓国でフィギュアの選手生活を送るためには、少なくとも年間で6000万ウォン(約600万円)程度の負担があるということだが、海外で練習を行うときには、さらに1000万ウォン(約100万円)以上の支出があるのだという。
また、“フィギュア女王”キム・ヨナは、バンクーバー五輪で金メダルを獲得した2010年に、韓国のテレビ番組でこう語っている。
「リンクのレンタル料もコーチに支払うレッスン料もすべて自己負担です」
「中学生の頃には家の経済状況が苦しいことを感じ、スケートを続けるべきかやめるべきか悩みました。もうやめようという話も何度もしました」
もちろん、選手たちに公的な支援がないわけではない。
日本でもオリンピック協会やスケート連盟の強化選手に指定されれば支援を受けられるように、韓国にも「グローバル人材支援金」などがある。
ただ、こうした支援だけでフィギュア選手として活動していくのは難しいのが実情だ。
もっとも、韓国では国内大会でも賞金が設定されることもある。
例えば2017年全国男女フィギュアスケート総合選手権大会などで優勝したチャ・ジュンファンは500万ウォン(約50万円)を獲得していた。
とはいえ、大会の賞金だけではフィギュア選手として活動していくのは難しいため、日本同様、韓国でもスポンサー契約やテレビ出演などで収入を得るのが主流となっている。
前へ
次へ