人気上昇中のKリーグに、想定外のアクシデントが発生した。
内部的な問題や他スポーツとの競争ではなく、新型コロナウイルスの感染拡大がKリーグを襲った。
現在、世界各国で新型コロナウイルスの対応が進められている状況だ。2月4日現在、韓国の感染者は計16人となった。また感染者の疫学調査を通じて、接触者が計1318人に上ることもわかった。
中国に旅行したかどうかにかかわらず、感染者が発生していることから、防疫当局は事態を深刻に受け止めて対処に臨んでいる。
新型コロナウイルスに対する恐怖が広がるなかで、プロスポーツも影響を受けている。
室内スポーツであるバスケットボールとバレーボールは、会場に徹底した防疫対策を行って予定通りのスケジュールを消化しているものの、観客数が減少しているのが現実だ。
開幕を控えた屋外スポーツも状況は大きく変わらない。
新型コロナウイルスの影響で、アジアサッカー連盟(AFC)はさまざまな大会を延期するなど、一定の対処を行っている。
2月4日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の参加チーム代表者がマレーシア・クアラルンプールに集まり、緊急会議を行った結果、中国スーパーリーグのクラブとの試合はホームとアウェイの問わず、すべてのグループで第3戦以降に延期となった。
つまり中国のクラブとの対戦は、4月以降に先送りされた状況だ。
これによって当初、2月に1回ずつ、中国チームとのホームゲームが予定されたKリーグクラブのスケジュールも変更となった。 ACLが正常な大会進行が不可能と判断してスケジュールを調整しただけに、開幕まで1カ月もないKリーグも心配が尽きない。
新型コロナウイルスが猛威を奮う前まで、Kリーグの熱気は高かった。
昨シーズン、Kリーグは約237万人(1~2部リーグ合計)の観客を動員しながら、興行の好調さを証明した。2018シーズンに比べて観客数は51.3%増で、2020シーズンへの期待は高まるばかりだった。
さらに今冬の移籍市場も1~2部リーグを問わず、大型選手が行き来しながら活気を帯びた。例年以上の期待感のなかで、あとは開幕戦を待つだけの状況だった。
しかし新型コロナウイルスの影響で、競技場を訪れるというサッカーファンの声が減少傾向にある。
韓国プロサッカー連盟は、2月29日に開幕するKリーグのために万全の準備をしている。
プロサッカー連盟の関係者は「観客へのマスクの支給、運営スタッフの高性能マスクの着用、消毒剤の設置、熱感知器の完備、大型イベントの自制など、防疫に関する公文書を1月29日に全クラブに送った」と説明した。
競技場内の観客密集地帯の消毒処理をはじめ、感染が疑われる人の隔離空間を設け、国家指定の入院治療病院や自治体とのホットラインを構築するなど、万全の備えをしている状況だ。
それでも新型コロナウイルスの感染拡大の状況次第では、ACLとKリーグのスケジュールが大幅に狂う可能性があると予想される。
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