韓国バレーボール協会が女子バレー韓国代表のキャプテン、キム・ヨンギョン(31・エジザージュバシュ)の気持ちを盛り上げようと乗り出した。
韓国バレーボール協会は、オリンピック予選で負傷したキム・ヨンギョンの“特別管理”に入った。
バレーボール界の事情に明るい複数の関係者によると、協会は負傷によってエジザージュバシュから年俸を削減されたキム・ヨンギョンのために、特別な見舞金を支給することを決めたという。
代表選手が負傷した場合、協会が責任を負う治療費、リハビリ費とは異なる性格の見舞金、あるいは激励金と見ることができる。
ある関係者は本紙『スポーツソウル』に、「バレーボール協会側がキム・ヨンギョンに金銭的な補償をするという意図を明かした。選手の士気を盛り上げるため、協議の末に決めたこととされている」と話した。
キム・ヨンギョンは去る1月、タイで行われた東京五輪予選のカザフスタン戦で、腹筋が裂ける大きな怪我を負った。それでもキム・ヨンギョンはタイとの決勝戦に、痛みを堪えながら出場し、22得点をあげる大活躍を見せた。
難敵タイに完勝した韓国は、大会優勝とオリンピック出場権獲得に成功した。
キム・ヨンギョンは大会を終えると1月13日に帰国し、韓国内で精密検査を受けた。診断の結果、6週間から8週間ほどの休息とリハビリが必要という結論が出た。2月の出場は難しく、早くても3月に復帰する見込みだ。
そして1月18日、トルコに渡ったキム・ヨンギョンは、所属するエジザージュバシュに「韓国でリハビリしたい」という意思を示した。チームもキム・ヨンギョンの円滑なリハビリを望んでおり、選手の意向に同意した。
キム・ヨンギョンは1月28日に入国し、2月20日までに韓国に滞在する予定だ。
その過程でキム・ヨンギョンは、自分の年俸を削減するという難しい決断を下した。
所属チームの重要な時期に、韓国代表として負傷したため、申し訳ない気持ちが大きかった。キム・ヨンギョン側とチーム側はいずれも金額を明らかにしていないが、1~2億ウォン(約1000~2000万円)ほど削減されたとされている。
韓国バレーボール協会も、一定の責任を感じて動いた。オ・ハンナム会長の指示で、協会はエジザージュバシュにキム・ヨンギョンの負傷を知らせ、遺憾の意を伝えた。
それにとどまらず、金銭的なマイナスを甘受したキム・ヨンギョンのために、特別な見舞金まで支給することにした。
協会関係者は「このようなケースは多くない。代表選手が負傷のために年俸を削減されるケースをほとんど見たことがない」とし、「キム・ヨンギョンが少なくない金額を損したことがわかる。損害をすべて満たすレベルではないが、選手に申し訳なく、感謝の気持ちを込めて治療費、リハビリ費以上の見舞金を提供することにした。すでに金額は決まった」と明らかにした。
キム・ヨンギョンは代替が不可能な韓国バレーボールのアイコンであり、オリンピックでの活躍が求められる選手だけに、協会も徹底的に管理に乗り出したといえる。
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