事実上の“ワンアウト”だ。飲酒運転、暴行、八百長、賭博などの不祥事は、誰にも免罪符を許さない。
すべての選手が警戒心を持つまで、徹底的に懲戒を下すというのが韓国プロ野球10球団の立場だ。
LGツインズは1月31日、市民に暴行した投手ペ・ジェジュンに無期限の選手資格停止処分を下した。韓国野球委員会(KBO)の勧告に基づいてKBO賞罰委員会の懲戒が発表されると、球団独自の懲戒を発表した。
LGはペ・ジェジュンを今季の戦力から除外した。賞罰委員会は40試合の出場停止と制裁金500万ウォン(約50万円)を発表したが、LGはそれらに加えて無期限の選手資格停止という決断を下した。
ペ・ジェジュンは40試合の出場停止処分が終わった後、選手資格を剥奪される。LG関係者は、「ペ・ジェジュンは少なくとも今年はグラウンドに立つことはないだろう」と、任意脱退に準ずる懲戒であると説明した。
厳しい懲戒が下されたのは、ペ・ジェジュンが初めてではない。
LGは2019年2月にも、1次春季キャンプを終えてソウルで飲酒運転をしたユン・デヨンを任意脱退させた。SKワイバーンズも2019年4月、シーズン中に飲酒運転事故を起こしたカン・スンホを任意脱退処分にした。
LGとSKはいずれもKBO賞罰委員会の開催前に重い懲戒を下し、一罰百戒の意志を表わした。
いわゆる5大犯罪(飲酒、暴行、薬物、性的暴行、賭博)に対するKBOと各球団の対応は断固としている。
毎年入団する新人に対して不祥事防止のための教育を行い、シーズン中も10球団を回って飲酒、暴行、八百長、賭博などの防止教育を進めている。球団は新人だけでなく、選手団全体に教育をした後、署名までさせる。
できる教育はすべて行っているにもかかわらず、過去数年間に優れた才能を持った選手たちの不祥事が重なっただけに、最初から思い懲戒を見せつけて再発を防ごうというのが10球団の方針だ。
結局のところ、選手たち自身が変わるしか方法がない。
四六時中、大衆に自らを公開する職業を選択しただけに、誰よりも冷静で厳しい基準を持って自分自身を見つめる必要がある。些細なことが大きな事故につながることを認識し、そもそも事件・事故に巻き込まれない生活習慣を身につけるべきだ。
LGの主将キム・ヒョンスは1月の新年会の後、「選手たちは全員プライベートがないと考えてもらいたい。悪い手本があるのに、事件や事故が起こるのは間違いだ。自分の1つのミスがチーム全体に被害を与えると考えるべき」と、声を上げたりした。
ファンから競技力だけでなく、人格的にも尊敬されてこそ韓国プロ野球が発展することを心に留めなければならない。
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