新シーズンへ向け春季キャンプに臨むサムスン・ライオンズに衝撃が走った。球団期待の若手投手チェ・チュンヨン(22)が飲酒運転により摘発されたのだ。
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サムスンは1月29日にチェ・チュンヨンの飲酒運転摘発を伝えた。
チェ・チュンヨンは1月24日午前2時ごろ、大邱(テグ)市内の某所で車を走らせていたところ、飲酒検問で血中アルコール濃度0.036%と摘発された。
近日中に管轄の警察署で調査を受ける予定だ。
サムスンは状況を把握した後、直ちに韓国野球委員会(KBO)にその旨を知らせた。警察の取り調べの結果次第だが、KBOと球団も懲戒を下すと考えられる。
チームを率いるホ・サムヨン監督は、今回の報せにため息をついた。
「最近では、チェ・チュンヨンが奉仕活動をしながらも、夕方にはライオンズ・パークでトレーニングを積んでいたと伝えられていた。チュンヨンをキャンプに合流させるか悩んでいたとき、投手コーチから“今年はチュンヨンに期待してみましょう”と提案され、キャンプに連れて行くことを決めていた状態だった。なのにこんなことが…」と残念な気持ちを明かした。
昨シーズンに先発へと転身するも、失敗を味わったチェ・チュンヨン。シーズン終了後はしばらくの間ボールから離れ、休息を取っていた。ホ監督は面談を設け、チェ・チュンヨンが再びボールを手に取るまで十分な時間を与えた。
最近になってチェ・チュンヨンは、再起をかけてトレーニングに励んでいた。だが、そんなさなかに飲酒運転という過ちを犯してしまった。ホ監督も「当然のように、我々の中心戦力として生かす考えをしていた」と、もう一度ため息をついた。
1月30日、キャンプ地への移動のため仁川国際空港に姿を現したサムスンの選手たちの表情は暗かった。
キャプテンのパク・ヘミンは「同じチームメイトとして残念だ。若い選手は警戒心を持つべきだ。こんなことが起きてしまえば、野球人生が終わることもある。長く野球を続けたいのであれば、考えを変えるべきだ」と語気を強めた。
続けてパク・ヘミンは、「キャンプ前にもかかわらずこのようなことが起き、ファンの方々には申し訳ない。チームに残っている選手はやるべきことをまっとうする。キャンプでは選手たちが一丸となり、トレーニングだけに集中する」と、ファンに謝罪した。
空港で再び口を開けたホ監督は「本当に気が重い。チュンヨンは冬の間準備に励んでいた。私もこの目で直接見た。チュンヨンが持つ役割は大きいし、彼とチームどちらにとっても重要な時期なだけに、今回の不祥事はとても残念だ」と話した。
そして、「こんな状況でも新たな代替選手を探すことが私の仕事だ。乱世に英雄が現れたように、チュンヨンの穴を埋める選手を見つけなければならない」と、ホ監督は語った。
KBOはチェ・チュンヨンの飲酒運転摘発を聞いた後、おおよその懲戒基準を設けた。「警察の調査結果を待っている。明らかになっているのは、ただ摘発されたということだけだ」と明かしている。
また、KBOは「懲罰委員会の懲戒基準に単純摘発条項がある。知られている通り、血中アルコール濃度が0.036%の場合は50試合の出場停止に罰金300万ウォン(日本円=約30万円)、社会奉仕活動80時間の処分を下す」と述べた。
プロ選手であれば絶対に犯してはならない飲酒運転をしてしまったことを考慮すれば、重い懲戒が与えられるのは当然だろう。このような不祥事が再び起きないことを願う。
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