史上初のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフ敗退に、日本サッカー界は戸惑いを隠せずにいるだろう。
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昨シーズンのJリーグを3位で終えた鹿島アントラーズは、1月28日に本拠地カシマスタジアムで行われたACLプレーオフで、オーストラリアのメルボルン・ビクトリーに0-1でまさかの敗戦を喫した。
JリーグクラブのACLプレーオフ敗退は史上初だ。
鹿島と同じくプレーオフに臨んだFC東京は、フィリピンのセレス・ネグロスFCを2-0で破り、本選出場を決めている。
鹿島は1月1日の天皇杯決勝でヴィッセル神戸に敗れたことで、ACL本選へのストレートインを逃し、プレーオフからの参戦を強いられた。
短い準備期間でパフォーマンスを100%発揮できなかったとはいえ、2018年シーズンのACL王者である鹿島がプレーオフで敗れるとは想像もつかなかったはずだ。日本メディアは鹿島を「屈辱の敗退」と指摘し、「アジア王者の夢はわずか90分で崩れ去った」と批判した。
鹿島のプレーオフ敗退は、韓国Kリーグにとっても無視できないニュースだ。当然のように“4枠”と考えられていたACL本選出場チケットの確保に警鐘が鳴ったからだ。
Jリーグは2009年から今に至るまで、常に4クラブがACLに出場した。2015年からは、3チームが本選に直行し、残る1チームはプレーオフを戦う、いわば“3+1枠”となっていたが、プレーオフの突破は当たり前のものと見られていた。
そして、2019年からはFIFAランキング及びクラブの順位、また国際大会の成績を基準に定められたことでACL出場権の順位が3位となり、ストレートインが1枠減、プレーオフ出場が1枠増の“2+2枠”となった。
昨シーズンはプレーオフに出場した2チーム(鹿島アントラーズ、サンフレッチェ広島)どちらも本選出場に成功したが、今回初めて挫折を味わうチームが登場した。
Kリーグも来シーズンからACL出場権がJリーグ同様の“2+2枠”となる。これまでは4チームが本選に直行したり、“3+1枠”を確保したりしてきたが、状況が変わった。
鹿島のACL本選出場失敗が他人事でないことを、Kリーグも肝に銘じるべきだろう。
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