守備の不安を解決してこそ、決勝進出やオリンピック出場権(3位以上)が見えてくる。
キム・ハクボム監督が率いるU-23韓国代表は、アジアサッカー連盟(AFC)U-23選手権のベスト4に進出した。“死の組”と呼ばれたグループリーグを3戦全勝で通過し、8強戦ではヨルダンを2-1で下した。
1月22日22時15分(日本時間)からは、オーストラリアとの準決勝が行われる。勝てば決勝進出とオリンピック出場が決定する。
ここまで全勝を記録しているが、U-23韓国代表を悩ませてきた“守備の不安”は続いている。
U-23韓国は第1戦の中国戦を除き、3試合で3ゴールを奪われた。許した枠内シュートは8本(イランとウズベキスタンが3本ずつ、ヨルダンが2本)に過ぎない。1試合当たり2.6本しか枠内シュートを許していないのに、3失点もしていることになる。
その3試合は、いずれも韓国が先制ゴールを決めているが、失点によって難しい試合を繰り広げた。準々決勝となったヨルダン戦も後半ロスタイムに生まれたイ・ドンギョンのゴールがなければ、勝利を保証することはできない状況だった。
守備の問題が提起されている。
キム監督は大会前、2019年に行われたU-20ワールドカップ準優勝に貢献したイ・ジェイク(アル・ラーヤン)とイ・ジソル(大田シチズン)を中央DFとして使う構想をした。しかし両選手の負傷で、その構想は流れた。
イ・ジソルは足首の負傷で、イ・ジェイクはつま先の負傷でチームを離脱した。イ・ジェイクの場合、昨年10月にパウロ・ベント監督の招集を受けてA代表にも選出されたが、結局のところ負傷が足を引っ張った。
キム監督は代わりを探した。2018年ジャカルタ・アジア大会メンバーを除くという計画を変更してチョン・テウク(大邱FC)を招集し、守備を補強することにした。
U-23韓国は、今大会の蒸し暑い天気とタイトなスケジュールを克服するために、出場選手たちを大幅に変更するローテーションを駆使している。毎試合先発メンバーが変化しており、それは守備陣も例外ではない。
中央はチョン・テウク(大邱FC)、キム・ジェウ(大邱FC)、イ・サンミン(V・ファーレン長崎)が交互に試合に出ており、サイドも固定された選手はいない。レギュラーと非レギュラーの境界がないと見ることができる。
しかし呼吸を合わせることが重要な守備ラインの場合、有効な組み合わせを見つられないでいるとの見方もできる。
9大会連続となるオリンピック出場を決めるために、U-23韓国が勝たなければならない試合は残り1つだ。ただ、たった一度のミスが結果に直結してしまう。
現在の守備の不安が解決されなければ、決勝進出も、オリンピック出場権も簡単に約束することはできない。
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