唯一の欧州組、チョン・ウヨン(20・フライブルク)の“活用法”だけが課題として残った。
キム・ハクボム監督が率いるU-23韓国代表は1月12日、タイで行われたアジアサッカー連盟(AFC)U-23選手権のグループリーグC組・第2戦、イランとの試合を2-1で勝利した。
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中国戦に続いて2連勝に成功した韓国は、グループリーグ第3戦となるウズベキスタン戦(1月15日19時15分)の試合結果に関係なく、早々と8強進出を決めた。
チョン・ウヨンはU-23韓国代表の唯一の海外組だ。
イ・ガンイン(バレンシア)やペク・スンホ(ダルムシュタット)が合流できなかったことで、彼に対する期待感はさらに大きくなった。
チョン・ウヨンは1999年生まれ。1997年生まれが主軸となっているU-23代表において、2歳年下となる。それでもドイツ・ブンデスリーガの名門バイエルン・ミュンヘンのユースを経て、ブンデスリーガやUEFAチャンピオンズリーグの出場経験もある。
期待感のなかで去る9月、キム監督に初めて招集されたチョン・ウヨンは、チームメイトと呼吸を合わせた。10月に行われたウズベキスタンとの2試合の親善試合では、1ゴール1アシストを記録し、自らの存在価値を証明した。
しかしオリンピック出場権がかかっているU-23選手権では、期待された姿を見せられずにいる。
グループリーグ第1戦となった中国戦で後半27分から途中出場したチョン・ウヨンは、これといった活躍を広げられなかった。また続くイラン戦では先発出場したものの、後半16分に交代されるなど、目立つところがなかった。
それどころか彼の武器である突破は相手ディフェンダーに止められ、パスも何度もカットされた。さらにセットプレーから相手にマークを外され、失点の口実を提供した。
それでもキム監督はイラン戦直後、「何か見せなければという気持ちが前に出ていて、焦っている。もう少し慣れてくれば大丈夫だろう」としながら、チョン・ウヨンに対する期待感を表わした。
幸いなことに韓国が早目に8強進出を確定し、ウズベキスタン戦のプレッシャーはほとんどない。それでも行く道は遠い。
開催国としてオリンピックの出場権を持っている日本が早々とグループリーグで脱落したことで、3位以内にならなければ出場権を確保することができなくなった。つまり、グループリーグ通過後も2試合に勝たなければならない。1試合1試合が決勝戦と変わらない決勝トーナメントを勝ち上がらなければならないのだ。
U-23韓国代表にとって、イ・ドンジュンとチョ・ギュソンが快調なコンディションを見せている点は心強い部分だろう。そこにチョン・ウヨンまで本調子を取り戻せば、9大会連続となるオリンピック進出も難しくないはずだ。
チョン・ウヨンは不振だが、キム監督は信頼を寄せている。今こそチョン・ウヨンが監督の信頼に応える番だ。
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