私もひとりの野球ファンだから、試合を観戦すると、必要以上に感情が入ってしまうことがある。チームが負けているときは、なおさら気持ちが入ってしまう。スポーツを感情抜きで観るということが、こんなにも難しいことかと初めて知った。
――斗山レポーターとして過ごした日々は、本人にどのような意味を持つか。
レポーターを志願したとき、「弟が野球選手で私は野球ファンだから、選手団とファンの雰囲気をよく理解することができる」と話した。大変なときもあったけど、レポーターの仕事を通じて、野球についてより深く理解することができた。すべての面で良かったと思う。この仕事をしたことは、後悔のない選択だった。
――斗山ベアーズの選手たちに伝えたい言葉はあるか。
選手の立場からはインタビューや撮影が面倒と感じることがあると思う。試合前などで緊張感のある状態では、なおさらそうなる。私が選手だったとしても、大変だと感じるはず。それなのにいつも丁寧に対応してくれて、インタビューにも応じてくれた。家族のように接してくれて、本当に感謝の言葉を伝えたい。外からではなく内側から見ると、なぜ斗山が強いのかよくわかる。すべての選手が「私たちはひとつの家族」という気持ちを持っている。その心構えがあれば、今後も他のチームが追いつけない強いチームであり続けると確信している。