彼の特技であるサッカーにエンターテイメントを加えた放送が、韓国で大きな人気を呼んでいる。
アン・ジョンファンは「私の知る限りでは、サッカーをテーマにした映画やドラマで成功したケースが少ないように見える。リスクのある選択だったが、放送側も私が得意とする部分を生かそうとしてくれたようだ。サッカーは面白くも難しくもあるが、その過程にドキュメンタリーと芸能の要素を組み合わせれば、視聴者も受け入れてくれるだろう」と述べた。
芸能活動を通じてアン・ジョンファンが得たのは“人間関係”の重要性だ。アン・ジョンファンは「現役時代に多くの監督、選手と出会いながら、やはりサッカーも人間関係が重要であると実感した。人が集まることでチームは成り立つ」と話した。
現役引退後から務めるサッカーの解説も、アン・ジョンファンにとってある種の指導者レッスンである。
「私はグラウンドにしかいなかった。目を閉じても選手がどこにいるかわかっていたが、解説の立場になり、一歩外でサッカーを見るようになって学ぶことが多かった」と語る。
また、「最初は生放送中に上手く伝えることに苦労し、ミスもたくさんした。まだまだ未熟だが、経験を積んだことで普通に伝えられるレベルにはなった。もし今後監督の道を進むことがあれば、解説での経験が大きな糧となるだろう」と話した。
韓国サッカー界ではアン・ジョンファンの復帰が気がかりとなっている。生まれた川に帰る鮭のように、アン・ジョンファンもいずれサッカー界に復帰することを考えているようだ。
「何度か提案を受けたのは事実だ。指導者をすることへの気持ちも大きい。P(プロフェッショナル)級指導者ライセンスの獲得も計画している」と、アン・ジョンファンは明かした。
しかし、今のところは気を付けたほうが良いだろう。アン・ジョンファンという名前に大きな重みがあるからである。
彼は「テレビの中のアン・ジョンファンは専門の芸能人ではないから、失敗しても理解してくれる。でも、サッカーではそうはいかない。私はサッカーだけをしてきた人間だから、一度の失敗も許されないだろう」と、サッカーの現場に立つ厳しさを述べた。
そして、アン・ジョンファンは「やるなら最大限、完璧に準備して臨みたい。多くを学んでから臨んだほうが、失敗する確率も減るだろう」と、指導者として成功できる時期だと確信できたとき、再び“サッカー人アン・ジョンファン”へと戻る決意を明らかにした。