韓国で起きている少年野球監督の“パワハラ問題”…今回は特定の選手に強制脱退を指示

2019年12月14日 スポーツ一般 #野球
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韓国において少年野球の指導者によるパワハラ問題は、昨日今日の問題ではない。

部外者が気付きにくい側面があり、選手の卒業後の進路にまで大きな影響を与える監督の誤った行動は、しばしば議論の対象になる。

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それを防止するために、韓国リトル野球連盟は去る3月に指導者自浄決意大会を行った。そして選手にたいして暴言、暴力など誤った行動を一切行わず、彼らが身体的、精神的な傷を受けないように努めることを誓った。父兄との金品授受もしないとした。

透明で模範的なチーム運営を約束し、もし問題が発生した場合はどのような処罰も甘受すると決議された。

ところが最近、京畿道のとある少年野球団の監督が、特定の選手を名指しして強制的に脱退を指示した。この少年野球団を運営する関係者は、それを明確な越権行為と捉えている。手順を無視して行われた出来事だったからだ。

事の発端はこうだ。孫が2年目の選手としてプレーしている、その少年野球団の練習場に祖父が初めて訪問した。それから少し経って、その選手は監督から退団を指示された。部外者がグラウンドに入ったことが理由のひとつだった。

写真はイメージ

祖父はその事実を知ると、「事前に通知してグラウンドを訪れたし、監督が不在だったため、プロ出身というコーチと5分ほど談笑して励ました。そしてベースの後ろで選手たちの練習する姿をしばらく見守った。それがすべてだ。コーチからグラウンドから出るように注意を受けることもなかった。ずっと野球をしてきたので、マナーや礼儀を知っている」と嘆いた。

また自分の孫を含めて「特定の選手への配慮をお願いしたり、指導したりもしなかった」と強調した。

もちろん少年野球の内規上、親や部外者が無断でグラウンドに入ったときには制裁を与えることができる。この日、一歩遅れて現場に現れた監督は、遠くから祖父らの写真を撮影し、後で証拠として提出した。

問題は、この出来事の矛先が幼い選手に向かったところにある。

この少年野球の監督は、祖父がグラウンドに入ったことを口実に、幼い選手に脱退するよう指示を出した。実状を正確に把握していないばかりか、教育者としての資質が疑われる。

これに対して該当の少年野球団を管理する市庁関係者は、「監督の権限で強制脱退をさせることはできない。規定に合わない。市条例と施行規則を破ったことになる。監督が規定に合わない越権行為をした」と話し、「この問題と関連して苦情や陳情書があれば正式に調査する」と明らかにした。

幸いなことに、この事件は円満に解決した。市の関係者が手配して監督と選手の父兄が話し合った。その場で監督は、自分が「仕事の処理を感情的に行った」と謝罪。その選手は再び野球ができるようになった。

それでも監督が君臨している状況に変わりはない。類似の事件で若い選手たちへのパワハラが見えないところで行われていないか心配だ。

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