引退後、韓国代表のコーチングスタッフとして働いた。2016~2017年までは戦力分析官の役割を担い、欧州サッカー連盟(UEFA)指導者コースを通じてAライセンスを取得した後、2017~2018年まで韓国代表のコーチを担当した。
昨年のロシアW杯のコーチングスタッフでもあった。
ワールドカップ以降フリーだったが、オサン高校監督として約1年半ぶりに新しい出発を乗り出すことになった。
ユースチームとはいえ、古巣のFCソウルで初監督に挑戦するという点で意味が大きい。ソウルはチャ・ドゥリがKリーグでプレーした唯一のプロチームだからだ。
また、父親であるチャ・ボムグン元韓国代表監督の場合、ソウルのライバルである水原三星で6年間、指導者生活を送った。息子のチャ・ドゥリは父親のライバルチームで選手生活にピリオドを打ち、今度は指導者まで引き受けることになった。父子の交錯した運命が韓国サッカーの興味深い語り草になったわけだ。
ユース年代の指導はチャ・ドゥリ監督の長年の関心事だった。
チャ・ドゥリ監督は引退後、指導者としての授業を受けながら、自らのSNSを通じてユース育成の重要性を持続的に強調しきた。
インスタグラムのプロフィールにも「韓国サッカーの根底からしっかり作られるその日まで」と書かれているほど、ユース教育に対する愛情は大きい。チャ・ドゥリ監督は自ら重要視していたユースサッカーのフィールドで、後輩であり教え子たちを直接教える機会を得た。
FCソウルとオサン高校にとっては、チャ・ドゥリ監督のノウハウを伝授される良い機会だ。
オサン高はKリーグの名門ユースチームだ。2015~2017年にはKリーグ・ユース選手権で準優勝、2017年には後期優勝もした。昨年のKリーグ・ユース選手権で2位となり、今年の春季韓国高校サッカー連盟戦チャンピオンに輝いている。
FIFA U-17ワールドカップではオサン高校所属の選手が3人(ペク・サンフン、パン・ウジン、イ・テソク)も出場し、今年のU-20ワールドカップ準優勝メンバーであるキム・ジュソンもオサン高校で成長して、プロになったケースだ。
FCソウルは「チャ・ドゥリ監督は特にドイツでは先進的なユース指導者としての授業を受け、良い指導者としての資質と経験を積み重ねてきた。ソウルは、チャ監督が選手時代に見せたチームに対する情熱と献身はもちろん、彼が積み上げられてきたFCソウルの哲学と方向性をよく理解する適任者として評価している。チャ・ドゥリ監督がドイツで体得した先進型育成システムをそのままオサン高に溶け込ませ、Kリーグを代表する先導的育成チームのモデルを提示するものとみている」と、期待感を示している。