「タイに易々と負けないチームを作り上げたことがポジティブだ」
サッカーベトナム代表を率いるパク・ハンソ監督は、11月19日にハノイのミーディン国立競技場で行われた2022年カタールW杯アジア2次予選のタイ戦を0-0のドローで終えた。
この結果により、ベトナムは勝ち点11でグループG首位の座を維持し、タイ(勝ち点8)との勝ち点差を守った。
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ベトナムは、前半27分にドゥオン・バン・ハオのファウルでタイにPKを与えてしまうも、横浜F・マリノス所属のタイ代表DFティーラトンのシュートをベトナム代表GKダン・バン・ラムがストップし、危機を逃れた。
その後、ベトナムMFブイ・ティエン・ズンがヘディングシュートで先制弾を挙げたかに思われたが、タイGKカウィン・タンマサッチャーナンヘへのチャージがあったとして、ゴールは取り消された。
このシーンについて、パク監督は試合後「(ファウルで取り消された)ゴールシーンをビデオで見たが、私にはファウルではないように見えた。惜しかったが、審判の判定について語ることはない」と述べている。
0-0のまま迎えた後半38分、パク監督はFWグエン・アイン・ドゥック(34)を投入した。
「アイン・ドゥックは今年の代表戦で素晴らしい活躍を見せた。所属クラブでも調子が良い。代表内の年長者として、後輩たちを良く引っ張ってくれた。彼は数日前、代表引退の意思を私に伝えた。私は彼に引き続きプレーしてほしかったが、本人が後輩に代表の座を譲るとしている。彼の決定を尊重したい。今回アイン・ドゥックを途中出場させたのは、彼に代表最後の時間を与えたかったからだ」と、交代理由について語った。
ベトナム取材陣は、中盤でミスが相次ぎ、タイに攻撃の機会を多く与えてしまったことについても質問した。
パク監督は「サッカーは完璧に試合を進めることはできない。とても不確実なスポーツだ。その不確実性を最小限にするため、毎回繰り返しトレーニングを行う。来年3月にA代表マッチが控えている。それまでの間、全体的な問題点や補完点、フォーメーションなどをチェックする。大きな枠組みで考えていきたい」と答えた。
パク監督はワールドカップ予選2回目となったタイとの対戦結果について、「敗れはしなかったが、勝ち点1にとどまったことには満足していない。タイの西野朗監督も同様だろう」と惜しさを見せた。
「監督は勝利のために準備をする。勝利が最高の幸せであり、目標でもある。相手に勝ち点3を与えず、お互いに勝ち点1を分け合ったことは50%の成功といえよう。私の知る限りでは、2007年以降、ミーディン国立競技場でタイに勝つことができていなかった。だが、今はもうタイに簡単に敗れるようなチームではない。その点はポジティブに考えたい」と明かした。
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