野球韓国代表がここ数年続いていた国際大会初戦での“敗北ジンクス”を破り、WBSCプレミア12連覇と2020東京五輪出場権獲得に向けた幸先の良いスタートを切った。
韓国代表は11月6日、ソウル高尺(コチョク)スカイドームで行われたプレミア12予選グループC、オーストラリアとの試合に5-0で勝利した。
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スコアに大きな差は出なかったが、試合内容を見れば、投打のバランスがとれた完勝だった。特に相手のオーストラリアは、オリンピック出場権を競争するチームであっただけに、勝利の意味は大きかった。
そもそも国際大会の初戦は、戦力の優劣に関係なく、常に負担になる。
特に韓国にとっては、2013年と2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の初戦でオランダやイスラエルなどに敗れ、そのダメージを克服できずに予選敗退した苦い過去がある。
前回大会の2015年プレミア12でも、初戦となった日本戦に0-5で敗れていた。準決勝で日本にリベンジして最終的に優勝したが、初戦の敗北が大会期間に影響を与えたことは否めない。2018年ジャカルタ・アジア大会でも、初戦で台湾に敗れ、苦しい立ち上がりになったことが記憶に新しい。
だからこそ大会を準備する韓国代表キム・ギョンムン監督をはじめ、選手たちは初戦に徹底的に集中して死活をかけた。油断は禁物と、石橋を叩きながら万全の準備をした。
試合では、まず韓国の先発ヤン・ヒョンジョンが力強いピッチングで、勝利の土台を築いた。ヤン・ヒョンジョンは6イニングを投げ、被安打1、奪三振10、無失点の好投を見せた。
左腕エースの好投に、打線も応えた。まず2回裏、キム・ヒョンス、ミン・ビョンホンのタイムリーで2点を先制。3回裏にはイ・ジョンフの2塁打と相手のエラーで1点を追加した。さらに6回裏、2死1、2塁の場面でホ・ギョンミンのタイムリーが生まれ、8回裏にも押し出しで1点を加えた。
マウンドではヤン・ヒョンジョンに替わって、イ・ヨンハ、イ・ヨンチャン、ウォン・ジョンヒョンが1イニングずつ担い、無失点ですっきりと試合を決めた。オーストラリアに完勝したことで、11月7日19時に行われるカナダ戦に全力で挑める基盤が作られた。
ただプレミア12は、ここからが本番といっても過言ではない。まず次に対戦するカナダは、11月6日の試合でキューバに勝利しながら、たしかな戦力を示した。韓国が予選突破のために必ず越えなければならない難敵だ。
そしてスーパーラウンドに進出すれば、メキシコ、アメリカ、日本などさらに強力な相手が待ち受けている。ジンクスを破って初戦を完勝した韓国が、緊張感をさらに高めなければならない理由だ。
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