FAリュ・ヒョンジンの価値が1億ドルにまで高騰!各球団が獲得図る

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フリーエージェント(FA)資格を得たリュ・ヒョンジン(32、ロサンゼルス・ドジャース)が、現地メディアによるFAランキングで急上昇している。

先発陣の補強を必要とするチームの獲得候補に、真っ先に名を連ねるのがリュ・ヒョンジンなのだ。

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昨冬におけるリュ・ヒョンジンのFAランキングは、通常で20位圏内、高くて10位圏内だった。FA市場ではブライス・ハーパーとマニー・マチャドが過去最大規模の契約金で移籍した他、パトリック・コービンやダラス・カイケル、J.A.ハップ、ジオ・ゴンザレスら左腕投手がそろってFA資格を得た。

昨年、リュ・ヒョンジンはコービン、カイケル、ハップよりもFAランキングの下位に位置していた。防御率1.97は記録したものの、シーズン序盤の負傷によって15試合82.1イニングの登板に留まっていた。実力は認められていたものの、安定感への疑問符を拭いきれずにいた。

そのことはリュ・ヒョンジン自身も良く理解していた。

だからこそロサンゼルス・ドジャースが提案したクオリファイング・オファー(QO)を受け入れ、昨年のFAを見送った。シーズンをフル消化することで安定性を見せつけ、次のFA市場でより良い評価を受けることを約束した。

その後、韓国内におけるトレーニング分野の第一人者であるキム・ヨンイルを専属トレーナーとし、2019年シーズンへの準備を進めた。

迎えた2019年シーズン、今までになく完璧なコンディションで6年ぶりに規定イニングを消化すると、8月まではナショナル・リーグのサイ・ヤング賞最有力にまで挙がる活躍を見せた。

メジャーリーグの各指導者や解説委員は、「リュ・ヒョンジンを見て、投球の基本を思い出した。彼の投球はアマチュア選手全員が見習わなければならない」と称賛した。“左腕版グレッグ・マダックス”とまで評価された今シーズンの活躍を通じて、リュ・ヒョンジンはメジャーリーグを代表するコントロール・ピッチャーに名を上げた。

その活躍が今冬のFAランキング上位進出につながった。MLB.comやNBCスポーツ、ボストン・グローブをはじめとする大半の媒体が、リュ・ヒョンジンをトップ10やトップ5に挙げた。

ゲリット・コール(29・ヒューストン・アストロズ)や、オプトアウトを通じてFAとなったスティーブン・ストラスバーグ(31・ワシントン・ナショナルズ)を除けば、リュ・ヒョンジンよりも高額な契約が約束されるFA投手はいないといっても過言ではない。

マディソン・バムガーナー(30・サンフランシスコ・ジャイアンツ)と並んで、FA左腕先発投手の中で最高評価を受けている。

昨冬、リュ・ヒョンジンがQOを受け入れずFA市場に出た場合に発生する契約金は5000万ドル(約54億円)前後といわれていた。だが、今冬は1億ドル前後と評価されている。

QAがないFAのため、リュ・ヒョンジンを獲得した球団は翌年の新人指名権にも影響を及ぼさない。ポストシーズンで優れた先発陣を持つチームたちが、さらなる補強に乗り出す可能性も高い。

リュ・ヒョンジンは昨冬、「QOを受け入れる問題はたやすく決まった。手術以降、フルタイムを消化できずにいることからも、長いシーズンを乗り切れる姿を見せたかったため、次のFA市場に出るべきと考えた」と“FA浪人”を選んだ理由を話しながら、2019年シーズンの活躍を誓った。

そして1年後、リュ・ヒョンジンが当時誓った決意はいよいよ現実になろうとしている。

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