プレー以前に“長距離移動”を乗り越えなければならない。
ベント監督率いる韓国代表が2022年カタールW杯アジア2次予選を開始する。9月1日に坡州サッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)に招集された韓国代表は、9月2日に出国した。
来る9月5日にジョージア代表と親善試合を行い、9月10日にトルクメニスタン代表とのアジア2次予選第1戦に臨む。
ソン・フンミンをはじめとする欧州組は、ジョージア戦が行われるトルコのイスタンブールに直接合流する。
アジア2次予選初戦の相手であるトルクメニスタン代表は、国際サッカー連盟(FIFA)ランキング132位。戦力上では韓国代表(37位)が優位だ。だが欧州遠征と変わらないほどに長い移動時間への適応が、克服すべき最初の課題となる。
まず韓国代表は9月2日にイスタンブールへ発ったが、アジアでプレーする選手たちは飛行機で12時間を過ごす。イスタンブールでジョージアと試合した後は、再び4時間のフライトを行い、ようやくトルクメニスタンの首都アシガバートに到着する。
アジア予選とは思えない厳しい日程だ。韓国との時差もトルコは6時間、トルクメニスタンは4時間ある。トレーニング以前に天気や時差、ピッチの状態など現地の環境に適応できるように努めなければならない。
欧州組は韓国に寄らず、飛行機で3時間の距離のトルコへ直行するが、やはり課題は存在する。韓国でプレーする選手と欧州から合流する選手とではコンディションや時差への対応などが異なるため、彼らの競技力をいかに同時に引き上げられるかが、ベント監督に求められる。
今回のトルコ~トルクメニスタン遠征は、ベント監督にとっても新しいテストとなる見通しだ。
ベント監督が韓国に来てから1年が経ったが、長距離移動の経験はまだない。昨年11月にオーストラリアで行ったウズベキスタンとの2連戦で多少の移動を経験したが、韓国との時差はなかった。今年1月のアジアカップでも大会前に現地でトレーニングを積み、適応した状態でトーナメントに臨んだ。
しかし今回の2連戦は状況が違う。移動と実戦が繰り返される。トルコはサッカーに関しては先進国といえるため幸いだが、トルクメニスタンは競技場と練習場の芝や施設が想定的に劣悪な可能性が高い。
韓国代表はトルクメニスタン戦を終えた後、今回と移動距離がそう変わらないスリランカ遠征、また最短で14時間のフライトを要するレバノン遠征も消化しなければならない。今回のトルクメニスタン戦では試合結果はもちろん、さまざまな環境に適応する能力が特に求められる。
ベント監督も8月26日に招集メンバーを発表した後、「アジアとヨーロッパは違う。移動時間や距離、時差などがはるかに多様で悩んだ」と打ち明けた。ベント監督はコンディションの良い選手を最大限に選ぶために今回の2連戦に臨むメンバーを26人としたが、イ・チョンヨンが負傷により離脱したため、25人となった。
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