突然の乱調の原因はどこにあるのだろうか。
ロサンゼルス・ドジャースのリュ・ヒョンジンがメジャー進出以来、初めて2試合連続の7失点という最悪の投球で、シーズン最大の危機を迎えた。
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リュ・ヒョンジンは8月30日(日本時間)、米カリフォルニア州のチェイス・フィールドで行われたアリゾナ・ダイヤモンドバックスとの試合に先発登板し、4.2イニングを投げ、10被安打、7失点(自責点7)を記録し、チームが4-7でリードされた5回に降板した。
ドジャースはその後、さらに4点を奪われて5-11で敗れた。
去る8月18日のアトランタ・ブレーブス戦(5.2イニング4失点)、8月24日のニューヨーク・ヤンキース戦(4.1イニング7失点)と、ホームゲームで相次いで敗戦投手となったリュ・ヒョンジンは、ダイヤモンドバックス打線に集中打を浴びて3連敗を喫した。
3回まではリュ・ヒョンジン特有のチェンジアップが復活の兆しを見せ、1被安打、無失点とほぼ完璧な内容だった。しかしチームが3-0でリードした4回から、異常なほど崩れた。2本の2塁打を許すと、瞬く間に4点を奪われた。5回には再び5連続安打を許して3失点し、ノックアウトされた。
リュ・ヒョンジンは再び悪夢のような7失点の試合をしながら、ナショナルリーグのサイ・ヤング賞争いから大きく後退した。
何よりもこの間、絶対的な優位性を誇っていた防御率が2.35まで上昇した。すでにマイク・ソロカ(ブレーブス、2.44)とマックス・シャーザー(シントン・ナショナルズ、2.46)がすぐ後に迫っている。3連敗前までは防御率1.45を誇ったが、早くも1点近く悪化したのだ。
シーズン後半、予想以上にシャーザーの負傷に時間がかかり、サイ・ヤング賞争いリュ・ヒョンジンが一歩リードしたかに見えたが、想像していなかったスランプに陥った。昨年のサイ・ヤング賞受賞者であるジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)が後半だけで4勝(1敗)、防御率1.53を記録していることからも、いよいよ厳しい状況に立たされた。
リュ・ヒョンジンの不振について、現地で多く言及されているのは“体力”だ。
地域の有力紙である『LAタイムズ』などは、リュ・ヒョンジンが今シーズン152.2イニングを投げながら、メジャーデビュー初年度の192イニングに続いて2番目に多くのイニングを消化したことによって、体力的な問題が生じたと指摘した。
リュ・ヒョンジンはヤンキース戦を終えて、「体力に特別な問題がない」と反論した。ただドジャースはリュ・ヒョンジンに通常よりも1日多く休息を与えてから、ダイヤモンドバックス戦に投入した。それでも2試合連続となる7失点で崩れ、リュ・ヒョンジンの現在のコンディションに対する疑問は大きくなっていく。
現時点では、誰もが後半戦の体力的な負担を原因に挙げるしかないが、リュ・ヒョンジンがサイ・ヤング賞の有力候補となり、心理的な影響を受けたのではないかというのも、専門家共通の見解だ。特にヤンキース戦では、異常にマウンド上で緊張した様子がありありと見えた。
さらに4月に股ぐらの負傷で降板したことがあるリュ・ヒョンジンは、8月初めにも首の痛みで10日間、故障者リストに登録されたことがある。当時、現地メディアは「ドジャースがリュ・ヒョンジンに休憩を与え、ポストシーズンに出る選手を選別する過程」としながら、負傷ではなく管理であることを強調した。しかしリュ・ヒョンジンの状況が急速に悪化していることから、正常なコンディションではないとの見方もある。
いずれにしてもリュ・ヒョンジンは、サイ・ヤング賞の負担から離れ、自分のペースを取り戻すことが急務だ。
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