水原三星が守備不安の弱点を克服できず、16年ぶりのACL決勝進出に失敗した。
水原三星は10月24日、水原ワールドカップ競技場で行われた鹿島アントラーズとの2018アジアサッカー連盟(AFC)チャンピオンズリーグ準決勝第2戦を3-3で引き分けた。これにより2戦合計5-6で、決勝進出を逃している。
水原はACLの前身である2002年アジアクラブチャンピオンシップ優勝以来、16年ぶりとなる決勝進出を狙った。しかし第1戦に続き第2戦でも相次いで大量失点を許したうえ、試合終盤に守備陣の集中力低下によって致命的なゴールを許す状況が繰り返され、“アジアのトップ”の夢は水の泡となった。
去る10月3日に日本で行われた第1戦を2-3で逆転負けした水原三星は、第2戦で勝利が絶対条件だったため、攻撃的な4-1-4-1のフォーメーションで試合に臨んだ。鹿島アントラーズも“守るサッカー”ではなく、勝って決勝に進むという意志を見せて4-4-2で対抗した。
水原は前半25分、鹿島のDF山本脩斗に先制ゴールを許す苦しいスタートとなった。水原は失点後、同点ゴールを目指して幾度も攻撃を試みたが、決定的な得点チャンスを生かせないまま、前半を終えた。
後半のスタートともに水原は攻撃陣に変化を加えた。守備型MFのチェ・ソングンを替えて長身FWパク・ギドンを投入し、FWデヤン・ダムヤノビッチとツートップ体制に変更した。すると後半開始から8分間で3ゴールを決めて、試合の流れを完全に変える。第1戦の序盤6分で2ゴールした場面が思い出される展開となった。水原の勝利が目の前に迫っているかのようだった。
まず後半7分、右サイドからチャン・ホイクが上げたクロスをヨム・ギフンがヘディングで合わせると、一度は鹿島GKクォン・スンテが弾いたものの、こぼれ球をMFイム・サンヒョプが詰めて同点に。その1分後には、ヨム・ギフンのコーナーキックをDFチョ・ソンジンがヘディングで決めて逆転に成功した。
後半15分にはチャン・ホイクのスルーパスに反応した水原のエース、FWデヤン・ダムヤノビッチが決めて1-3に。デヤンの得点は今季ACL9ゴール目となり、通算36ゴールとなった。イ・ドングッに並ぶACL通算得点1位タイとしている。2戦合計でも6-5と逆転した。
しかし水原は、最後に笑えなかった。