日本の経済報復によって触発された日韓関係の悪化が長期化する見通しだ。韓国スポーツ界にも、少なくない影響が出ている。
新シーズン開幕の準備に余念がないプロバスケットボールのKBLと、プロバレーボールのVリーグの各チームは、日本での合宿トレーニングを大挙取り消した。新シーズン前の仕上げの練習とスプリングキャンプ地として日本を訪れるプロ野球の各球団も“代案探し”に熱を上げている。
このような中、新シーズン開幕を2カ月後に控えた韓国バレーボール連盟(KOVO)も頭を悩ませている。
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KOVOの公式スポンサーのうち、2社が日本ブランドなのだ。衣類部門でアシックス、飲料部門でポカリスエットが名を連ねている。
KOVOはアシックス、ポカリスエットと5年以上の長期スポンサー関係を続けている。KOVOの立場としては、日本製品不買運動と日本への旅行自粛ムードが全国民的に広がっている状況で、日本ブランドをスポンサーにしていること自体が負担になっている。
不買運動の爆風に巻き込まれ、数年間力を入れて固めてきた興行面での人気の基盤が、音を立てて崩れるのではないかと気がかりだ。すでに一部のファンは、KOVOホームページの掲示板やSNSチャンネルを通じて、日本ブランドの使用や露出への懸念を示している。
バレーボールの場合、表には出ていないが、いたるところに日本のブランド製品が相当数で活用されている。Vリーグの競技場で使うネットと審判台も日本ブランドの製品だ。
国際バレーボール連盟(FIVB)の公認球であり、世界で最も高いシェア率を誇るボールも日本ブランドのMIKASAだが、Vリーグは公認球で国産ブランドのSTAR社製品を使っている。
アシックスの場合、Vリーグ審判陣のウェア、オールスター戦では選手ユニホームなどで使われている。試合中に自然にブランドが露出されるわけだ。ポカリスエットは、Vリーグのすべてのチームが支援を受ける。
Vリーグ大会要綱第25条には「大会公式使用球、競技用器具、ミネラルウォーターや飲み物はKOVOが認めることで使用する」と明示されている。
試合中、作戦時間に選手たちがポカリスエットの商標が入ったタオルを巻いたまま、飲み物を飲む姿も頻繁に見ることができる。
KOVOの公式スポンサーは競技場内の広告ボードを出せる。
昨季の場合、アシックスは立式ボード、ポカリスエットは審判台をカバーするボードなどに広告を出し、全試合にブランドが露出された。
VリーグはホームチームとKOVOが広告権利を分かち持っている。しかし、カップ戦やオールスター戦の場合、すべての広告権利をKOVOが持つため、公式スポンサー企業の露出頻度がさらに高くなる。
新シーズン開幕を控え、9月21日から全羅南道(チョルラナムド)の順天(スンチョン)で開かれるカップ戦でも、アシックスとポカリスエットの広告が露出する予定だ。
カップ大会はリーグに比べて注目度や関心が落ちるが、試合を見守るファンがどのような反応を見せるか注視する必要がある。
だからといって、世論を意識して今すぐ日本ブランドとの契約を破棄することも難しい。 業者別に契約期間が残っているため、破棄する場合、違約金を払わなければならない。
KOVOは推移を見守った後、新シーズン開幕を控えても日韓関係の改善の兆しが見られない場合、スポンサー会社との話し合いを通じて解決策を見出すという立場だ。
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