スーパースターから“国民の反感キャラ”になったロナウド、海外サッカーの虚像とは?

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最高クラスの存在が蜃気楼のように消えてしまった。今や少なくとも韓国内ではクリスティアーノ・ロナウドのことを好む人を探すのは難しいようだ。

実際、ユベントスはこれまで韓国で人気のあるクラブだったわけではない。韓国ではイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドやリバプール、アーセナル、またはスペインのレアル・マドリード、バルセロナのようなチームが大衆的な人気を博してきた。

【連続写真】「ロナウドの屈辱」「歴史的詐欺」とも。ユーベ対Kリーグで何があったのか!!

一方、イタリアのセリエAは相対的に距離がある。にもかかわらず、ユベントスの訪韓試合が売り切れ完売に近い爆発的な反響を得た背景には、ロナウドという存在があった。

少なくとも、7月26日前までのロナウドは、韓国内で最高の人気を謳歌するサッカー選手だった。サッカーに関心のあるファンたちはオンライン、オフラインの両方で親しみを込めてロナウドを「ヒョン(兄貴という意味)」、「ダテホ(生まれ変わるならロナウドという言葉の略語)」と呼んだ。6万席を超えるソウル・ワールドカップ競技場を満員にしただけに、ロナウドは強力な力のあるコンテンツだった。

そんなロナウドが一夜にして韓国で全国民的な“非好感”、つまり反感キャラクターになった。最高のサッカー選手から“憎いヤツ”に瞬時に墜落した。ロナウドの熱狂的なファンだった人がユニホームを燃やしたり捨てたりしたという話も、あちこちで聞かれるようになった。

オンライン掲示板を見ると、ロナウドの“ロ”の字も書かないでほしいといわれるほど、失望が大きい。長い間、ユベントスを応援していた韓国ファンは、想像できなかった失望と空しい感情を味わっている。

“ロナウド・ノーショウ事件”は、海外サッカーの可能性と限界を同時に見せてくれた。

実は韓国では海外サッカーのほうがむしろKリーグより大衆的だった。パク・チソンをはじめ、最近はソン・フンミンがプレミアリーグで大活躍しているので、海外サッカーを見るファンが非常に増えている。

ゴールデンタイムに中継されるKリーグの試合より、明け方に中継されるUEFAチャンピオンズリーグのほうが視聴率も良い。 

しかし、ロナウドという“キラーコンテンツ”が一瞬にして空中分解する現象を通じて、海外サッカーは一瞬にして手の中から消えかねないという事実を韓国のファンたちは確認した。

オンラインでは思う存分楽しめるが、オフラインでは限界がはっきりしている一種の虚像、蜃気楼に終わる可能性があるという意味だ。

ユベントスを相手にしたチームKリーグ(Kリーグ選抜)は、今回の対決を通じて再評価を受けた。

たった一日練習しただけにもかかわらず、世界最高のチームというユベントスを苦しめ、誠実なプレーで6万人の観衆を魅了した。韓国ファンにそっぽを向いたロナウドと違って、Kリーグの選手たちは熱烈なファンサービスで拍手も浴びた。

ユベントスの遅刻に不満もいわず、観衆のためにユベントスとロナウドの付き添いになることを恐れなかった。セジンヤとタガート、オスマール、イ・ドングッ、パク・チュヨンなどこの日活躍した選手たちは、すぐにまた韓国で見ることができるという点でロナウドと違いがある。

この日の試合を観戦した多くのファンが、Kリーグ選手たちのレベルに感嘆したという感想もあった。一部のファンはKリーグの試合会場を訪問するという意思も表わしている。“ロナウド・ノーショウ事件”が「実際に手に届くコンテンツの力」を呼び起こしている。

韓国プロサッカー連盟は契約を一方的に破棄し、韓国ファンを愚弄したユベントスに抗議する書簡を送った。同時にアジアサッカー連盟とセリエA事務局にも今回の事件を詳しく伝えたことを明らかにしている。

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