光州(クァンジュ)で行われている2019年世界水泳選手権(世界水泳)に挑んだ水球女子韓国代表の挑戦が終わった。
7月22日に行われた水球女子の15位・16位決定戦で韓国はキューバに0対30で敗北。これで5戦全敗。6得点172失点という惨敗だった。
この記録は世界選手権にふさわしくないほどみすぼらしいが、若い女子選手たちが見せた希望は、大会期間中に観客と韓国国民たちの胸を痛めた。
実は当初、世界水泳には南北合同チームが結成される予定だった。が、北朝鮮が参加しないことを決め、韓国選手だけでチームが構成されたのだった。
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しかも、誰ひとり、水球経験者はいなかった。
1996年生まれの最年長オ・フィジ(GK)からアメリカからやってきたライアン・ハナ・ユン(韓国名ユン・ハナ)まで、13人の選手たちは水球の基礎さから学んで取り組んだ。2カ月間という短い期間だった。
水球の経験はもちろん、体格面でも他国との差はあまりにも大きく、その違いは勝敗と大差になったスコアに表れたが、期待以上の成果も得た。彼女たちの目標は“ゴール”だったのだ。
韓国は予選リーグ第2戦でキョン・ダスルが決めた歴史的な初ゴールを皮切りに、計6得点を上げたのだ。その一つひとつが韓国水球の歴史になった。
だが、水球韓国女子代表が今後も活動する計画や予定は、今のところない。今回のチームは開催国枠を活用するために急造された“世界水泳用の代表チーム”だからだ。
大韓水泳連盟の関係者は「女子水球代表チームの存続は不透明だが、クラブ活性化などを通じて今回の関心が続くよう、方法を探してみる」と語った。
キョン・ダスルはキューバ戦後、「私たち水球韓国代表が初めて行う大会が(最高権威の)世界選手権になった。韓国でやる大会だからこそ、とても光栄だった。2カ月一生懸命にしたチームメイト、放棄せずに頑張ったチームメイトたちがとてもありがたかった」と涙ぐんだ。
司会者がキョン・ダルスに「世界選手権日程がすべて終わった。やりたいことは何か?」と問うと、「水球です」と語って涙を誘った。
キョン・ダルスだけではない。最終戦となったキューバ戦を終えたあと、選手たちに「大会が終わったが、何がしたい?」と問いかけると、ほとんどの選手たちが「水球」と答えた。
英語が堪能で海外メディアからのインタビュー攻勢にさらされていたライアン・ハナ・ユンも、「アメリカに帰っても競泳と水球を並行させたい。せっかくオンニたちと親しくなったが、別れるなんてとても惜しい。女子水球チームの結成がまたあれば嬉しい」と語った。
キョン・ダスルの初ゴールの時、ベンチで号泣した女子高生の水球韓国代表キム・イェジンは、仲間たちを抱きしめながら泣き崩れた後、「不幸な私の人生が、水球を通じて花道を歩むようになった。水球をして幸せだった。合宿をしながらチームメイトたちとも親しくなった。また、水球チームが誕生すれば、再び合流したい」と、再会を希望した。
水球韓国代表は7月27日まで今大会の水球競技を見守り、解散する予定だ。
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