イ・ガンインの移籍金を考慮すると、完全移籍を希望するチームは、ある程度資金力を備えたチームである可能性が高い。
メディアで挙げられているレバンテやエスパニョールのようなスペインの中小クラブは、現実的にイ・ガンインの移籍金を支払いづらい。レバンテの歴代移籍金のレコードは900万ユーロ(約10億円)だ。数十億円を投資することができるビッグクラブでないと、イ・ガンインの完全移籍を望むことすら難しい。
ポイントは、バレンシアの選択にある。
欧州移籍市場の専門サイト『Transfermarkt』によると、イ・ガンインの現在の価値は1000万ユーロ(約12億円)とされている。バイアウトの8分の1程度だ。
つまり、設定されたイ・ガンインのバイアウト金額をすべて得ることは難しい。ある程度の交渉を通じて、適切な移籍金をもらわなければならないが、イ・ガンインがまだ1軍の舞台で明確な活躍を見せていないことを考えると、それでさえも巨額だ。
バレンシアは最近、2022年に終了するイ・ガンインとの契約を1年延長しようとした。完全移籍を前に、選手移籍金の水増しのための事前作業である可能性を排除できない。ただバレンシアは、イ・ガンインの成長の可能性も大きく注目している。もしイ・ガンインが移籍金以上の価値を持つ選手に成長した場合、バレンシアは後に今回の選択を後悔するかもしれない。
イ・ガンインは現在、スイスでバレンシアのプレシーズントレーニングを消化している。7月21日にはASモナコとの親善試合に先発出場し、45分を消化した。
移籍問題が解決されるまでは、バレンシアで新たなシーズンの準備に拍車をかける予定だ。