Kリーグに身を置いたある指導者は、「実戦経験がないのなら、Rリーグでプレーするほうが選手にとっては良い。しかし、高校生やテスト生が一緒にプレーするRリーグでは、限界がある。トップチームを実際に経験してぶつかったほうが、早い成長に大きく役立つ」と語る。
潜在的な可能性を持つ若い選手が、チーム内の主力争いから押し出されてしまった場合には、技量向上のためにレンタルに出す案も積極的に考慮しなければならない。
今大会を通じて最も目立つ成長を見せたFWオ・セフン(牙山)が良いロールモデルだ。
オ・セフンは昨季、蔚山現代のユニホームを着てプロの第一歩を踏み出したが、デビュー1年目のトップチーム出場記録は3試合出場にとどまった。
1部リーグの最前線アタッカーの場合、外国人選手との主力競争を乗り越えなければならないだけに、プロ新人にとっては参入障壁が高いというのが正直なところだろう。
蔚山はプロ2年目を迎えたオ・セフンを2部リーグの峨山にレンタルに出して、より多くの経験を積むことで道が開かれることを示してくれた。
オ・セフンはKリーグ2で9試合に出場して3ゴール2アシストを記録するなど、最近は急速にプロの舞台に適応し、その余勢を駆ってワールドカップで大活躍した。(つづく)