ソン・フンミン(トッテナム)が“チャ・ボムグン神話”を超える時間が徐々に迫っている。
イングランド・プレミアリーグを超えて欧州の舞台で活躍しているソン・フンミンは、チャ・ボムグン元水原三星監督が保持している韓国人選手の欧州最多得点記録を、早ければ今シーズン中に超えるかもしれない。
ソン・フンミンは4月18日(日本時間)に行われたマンチェスター・シティとのチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝・第2戦で2得点をあげた。CL通算11~12ゴール目を記録した彼は、ウズベキスタンのマクシム・シャツキフ(11得点)を抜いて、アジア選手CL最多得点記録を塗り替えた。
ソン・フンミンは同日のシティ戦で今季20得点目、欧州通算116ゴールとした。欧州の舞台に進出した韓国人選手の通算最多得点記録は、ドイツ・ブンデスリーガの伝説と呼ばれるチャ・ボムグン元監督が持っている。チャ元監督は1979年にブンデスリーガに進出し、10年間で通算121ゴールを決めた。
ソン・フンミンは昨年12月6日、サウサンプトンとのプレミアリーグ第15節で、欧州通算100ゴールを達成した。当時は開幕から4カ月で生まれたシーズン4ゴール目ということで、今季中にチャ元監督の通算得点記録を脅かすとの見方はされていなかった。
しかしソン・フンミンは通算100ゴールをターニングポイントに、昨年末から圧倒的な決定力で得点レースに火をつけた。アジアカップから復帰後は4試合連続ゴールを達成するなど、シーズン序盤の不振を払拭して次々と得点をあげた。
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とはいえ、ソン・フンミンが今季中にチャ監督の大記録を更新する可能性は高くない。
今シーズン、ソン・フンミンに残された試合数は最低6試合、最大7試合となっている。プレミアリーグは終了まで残り5試合、アヤックス・アムステルダム(オランダ)とのCL準決勝・第1戦は累積警告で出場できない。第2戦は出場でき、CL決勝に進出した場合はさらに1試合多くプレーできる。
ソン・フンミンは今シーズン計41試合(リーグ26試合12得点、FAカップ1試合1得点、カラバオ・カップ4試合3得点、チャンピオンズリーグ10試合4得点)に出場し、20ゴールを決めた。数字だけを見れば、シーズン終了まで3ゴール前後を追加すると考えることができる。
ただ、最近の上昇度と残りの試合相手まで踏まえると、今シーズン中に大記録を達成する可能性もゼロではないだろう。