Kリーグで誤審!! 責任を取るのは主審ではなく“VAR審判”に、その理由は?

2019年04月17日 サッカー #Kリーグ
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韓国Kリーグの試合で、勝敗に影響を与える誤審があった。懲戒の“矢”は、VAR審判に向かう。

去る4月14日、春川松岩スポーツタウンで開かれた江原FCとFCソウルのKリーグ第7節で生まれた先制ゴールが、誤審であることが判明した。

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前半23分、ソウルのゴールシーンが問題だった。コ・ヨハンのパスをチョ・ヨンウクが頭で受け、ペナルティボックス内のアレクサンダル・ペシッチにつないだ。ボールをもらったペシッチはシュートを決め、ソウルは先制した。

結局、先制ゴールをあげたソウルは、2-1の勝利を収めている。

チョ・ヨンウクからペシッチにボールが渡る過程はオフサイドだったが、キム・ヨンウ主審は得点を認めた。キム・ソンイル副審はオフサイドを知らせる旗を上げたが、VAR主審を務めたキム・テヨン審判側に問題があった。スローで確認したキム・テヨン審判がオフサイドなしの判定を下したことで、キム・ヨンウ主審は直接ビデオを確認することなく、得点を宣言した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)

まだ懲戒の重さは決まっていないが、誤審したキム・テヨンVAR主審は2カ月前後の出場停止処分を受ける見通しだ。4~5試合を割り当てられない可能性が高い。審判がこれほどの懲戒を受けた場合の打撃は大きい。金銭的にはもちろん、今後の評価にも悪影響を及ぼすからだ。

キム・テヨン審判は最近、韓国サッカー協会が選定したスペシャルレフェリーのメンバーだ。年間3000万ウォン(約300万円)の支援など、さまざまな特典を受ける人物であるだけに、今回の誤審は残念だ。

Kリーグ関係者も「本人も自分を責めている。もともと実力のある審判だけに、プロサッカー連盟としても戸惑う判定が出た」と、ため息をついた。

キム・テヨン審判とは異なり、最終的な判定を下したキム・ヨンウ主審は懲戒を受けない。 

VAR運用規定によると、主審はVAR審判の判定を尊重し、映像を直接見ることなく試合を続行できる。オフサイドは、審判の主観的判断が介入されるものではない。明確な基準があり、競り合いやタックルのような審判の裁量で決まる種類のものではない。主審がVAR審判の決定を100%信じていいのだ。

国際サッカー評議会(IFAB)がVAR判定によって試合が遅延することを防ぐために、推奨している方法でもある。キム・ヨンウ主審が懲戒を避けられた理由だ。

ただしキム・ヨンウ主審は、審判評価委員会の評価削減は避けられなくなった。

今回の場合、オフサイドを疑うべき状況が2度発生した。コ・ヨハンからチョ・ヨンウクにパスがつながるときが1つ目、そしてチョ・ヨンウクがペシッチにパスを出したときが2つ目だ。いずれもオフサイドを確認すべきだった。しかしキム・ヨンウ主審は、VAR審判に2つのシーンを確認することはなかった。

韓国プロサッカー連盟クラブ支援チームのパク・ジョンス課長は、「今回の誤審の責任はVAR審判にあるが、主審も完全に問題がなかったと見ることは難しい。2つの状況をいずれも正確に点検しなかったという誤りが一部あり、評点を削減するしかない」と説明した。

今回の誤審によって、Kリーグの主審たちは今後、より慎重に判定を下すことになると考えられる。VAR審判の判定を信頼するにはするだろうが、さらに疑って自ら映像を確認するケースが多発する可能性がある。自分への評価と直結しているだけに、VAR審判を盲目的に信じることは難しいだろう。

前出のパク課長も「状況を見守らなければわからないが、審判たちも神経を使うことになるようだ。今後は二度とこのようなことが発生せず、試合に支障が出ないように徹底した教育を行っていく予定だ」と話した。

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