その事実を物語るひとつの例が、日本の『朝日新聞』と韓国の『東亜日報』が共同で実施して2015年6月に発表した「日韓世論調査」の結果だろう。朝日新聞は有権者3000人を対象とし、東亜日報は18歳以上の男女102人を対象にしたその調査には、「韓国の人といえば、まず誰を思い浮かべますか。1人だけ挙げてください」という設問があったのだが、その結果は象徴的だった。
当時のパク・クネ大統領(1位)、ペ・ヨンジュン(2位)、キム・ヨナ(3位)、金大中元大統領(4位)、東方神起(7位)など、政治家から韓流スター、K-POPアイドルと並んでイ・ボミが11位でランクインしたのである。
『朝日新聞』と『東亜日報』の共同調査は過去にも数回行われてきたが、女子プロゴルファーがランクインしたのは史上初のこと。つまり、それだけイ・ボミが日本でそれだけ認知されている証であり、イ・ボミは「日本で最も愛されている韓国人ゴルファー」であることの証明ともいえるだろう。
そして、このイ・ボミ効果によって韓国女子プロゴルフへの注目と関心が高まり、イ・ボミに続くようして日本にやってきたキム・ハヌルやアン・シネといった選手たちにも、スポットライトが集まるようになった。
これが現在の日本における韓国女子プロゴルフ人気の様相であるが、彼女たちが今の日本で人気を得ている意義はとてつもなく大きいと感じている。その理由については、またの機会でじっくりと触れていきたい。
(文=慎 武宏)
初出:『スポーツソウル』(2017年10月13日)